オタク界隈で人気のあるものは片っ端から逆張りし、コンテンツから目を背けていた。
かといってアンチという訳でもなく(今思えばアンチになる勇気もなかった)、人気コンテンツが
周囲で流行っている状況にただ苛つくだけの卑屈なる日々だった。
周囲で流行っているから。TLで良く情報が流れてきて盛り上がっているから。
コンテンツに何かされたわけでもない。ただ、流行っているからという理由、それだけだった。
じゃあ逆に周囲で流行っていないもの、一般的に酷評されているものを逆張りで好きになっていたかというと、
そんなことは無かった。嫌いなものは数あれど、好きなものは何もなかった。
触れることなく、ただただ逆張りの一心で一切興味を示さなかった。いや、示そうとしていなかった。
そして逆張りをする日々を楽しんでいたかというとそんなことは無く、
苛つきと虚無、そんな毎日の繰り返しだった。
ここまで書いて分かったが、私はまるで友達の輪に入れない小学生そのものだ。
友達の間でプリキュアやポケモンが流行っているが、自分にはその良さが分からず、輪に入れない。
だからコンテンツそのものを叩く。良さを理解できない自分よりも、自分に良さを理解させることの出来ない
コンテンツが悪い。自分には分からない良さを理解できているあいつらが悪い。
最低、最悪の理論武装だ。
そしてそんな理論を未だに振りかざしている自分はもっと最低で最悪だ。
吐き気がする。
ここまで長々と書いたが、ここまで書いた全てが過去形だ。
じゃあ今は逆張りをやめ、真っ当なオタク人生を歩んでいるかというと、決してそうではない。
結局、私は何にも興味を示すことが出来なくなってしまった。
面白いことは何もない、ただ空洞のような人間となってしまった。
ゴミみたいな仕事を終え、独りだけの家に帰り、家事を終わらし、寝るだけ。
そんな人生の或る日、このはてな匿名ダイアリーというものに出会った。
匿名であれば、この愚かな自分を吐き出しても、いや吐き出さずにはいられない。
そう思って今、キーボードを叩いている。
結局のところ、この日記に解はない。
ただ、もしこの日記を読んでいる人の中に、同じような境遇の人がいれば、
今すぐにそんな生き方はやめるべきだと、強く伝えたい。
そんな生き方をやめることの難しさは私自身が良く分かっている。
ただ、それでも何か好きなことは無理してでも作るべきだと、空っぽの人間にならないよう、
何か、何でもいい、コンテンツでも友達でも趣味でも何でもいい、何かを抱えて欲しい。
空っぽにだけはならないで欲しい。
それだけを、切に願います。
じゃあ逆張りして今更淫夢にでもハマってみるか