2021-03-29

初めて遊戯王をやった頃の話

遊戯王増田を見て思い出した。

俺は小4のときに転校した。

小3までいた学校では遊戯王流行っていなかった(誰かがやってるのを見たことがなかった)んだけど、

転校先では大流行していて、誰も彼もが遊戯王をやっていた。

カードを1枚も持っていない俺に、親切な友達は余っているカードデッキを組んで譲ってくれた。

で、対戦をする。勝てない。いくらやっても勝てない。

考えてみれば当たり前のことで、小学生が持っているカードで人に譲ってもいいと思うレベルのものだ。

まり雑魚カードの寄せ集めでしかないわけだ。

友人たちがランプの魔精ラ・ジーンやらバードマンやらメカハンターやらヂェミナイ・エルフやらを召喚しているのに、

俺が出せるのはウィップテイル・ガーゴイルやらガーゴイル・パワードやらアックスレイダーだ。勝てるわけがない。

でも俺には切り札があった。カオスソルジャーだ。

儀式召喚はすごい。普通に上級モンスター召喚するには生贄が必要で、

召喚した下級モンスターを1ターンから2ターン守らなきゃいけない。

それに対して儀式モンスターは、手札に儀式魔法儀式モンスター

儀式素材にする数匹のモンスターがいれば召喚できてしまう。

こいつだけが俺の唯一の希望だった。

ヂェミナイ・エルフ蹂躙され、デーモン召喚に踏み潰される俺のデッキだが、

カオスソルジャーさえ出せれば」という気持ちで遊び続けていた。

カオスソルジャーほとんど召喚できなかった。

これもまた考えてみれば当たり前のことなのだが、召喚する展開にすることができない。

攻撃力・守備力ともに劣る俺の壁は1ターンで潰される。

儀式素材にしたいモンスターも、レオパレスのように薄い壁としての役割でいっぱいいっぱいだった。

ドローソースほとんどなかった。デッキに1枚、強欲な壺が刺さっているだけだったように思う。

そんな状況でカオスソルジャー召喚するには、

初手で必要カード4枚が揃うという奇跡でも起きなければ無理だった。

でも俺はどうしてもカオスソルジャーを出したかった。

攻撃力・守備力がブルーアイズと同等、儀式モンスターの青い枠、かっこいい見た目、

そしてなによりもアニメ主人公遊戯召喚して勝利を収めたあの活躍

こいつを出して、これが俺の切り札だー!と活躍させてやりたかった。

から俺は、積み込みをした。必要カード4枚を事前にデッキボトムにまとめておき、

シャッフル最後デッキトップに持ってくる。

小学生の遊びだから相手デッキシャッフルする」とか「カット」なんてことはやってなかったからな。積み込みは容易だった。

卑怯?確かにそうだ。だが、たかだか友人同士の遊びの決闘だ。しかもたったの1度の過ちだ。

汚い手を使ってでも、1度くらい勝ってみたかった。

そして運命決闘。俺の切り札は、見事1ターン目にその姿を現してくれた。

これで勝てる。ヂェミナイ・エルフがなんだ、メカハンターがなんだ、デーモンがなんだ。

カオスソルジャーに勝てるのは執念の剣を装備したブルーアイズくらいだぞ。これで俺の勝ちだ。

はい、地割れ

俺の切り札は、返しのターンで破壊されていた。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん