■努力と才能の諸相～実体験を踏まえて

1. 努力する能力は存在する
   • 努力することができない＝体にハンデがある、内臓が弱く気力が持たないなど
     • 脳の構造にまで言及する。ドーパミンが出てこない体質など。「努力できない構造」を持つ人は努力できない。
2. 才能と好きを一緒にするな
   • 好きであることと才能を一緒くたにする論説がここ20年近く主流のようだが、好きであることと才能があるかどうかに因果関係はない。基本的に、
     • 好きでもないのにこなせるのが適職、
     • 好きでこなせるのが天職、
     • 好きなのにこなせないのが下手の横好き、でしかない。
   • 自分自身、特に好きでもないができる分野はあるし、好きなのにできない分野もある。
3. 才能なんかない、努力が全てだ
   • ほとんど信仰なので、これを言う人がいたら生存者バイアスにかかった悲しい人としてみるべき。
   • 困ったことに実際の成功者が信者を作って流布し、沢山の不幸な人を作り出しているケースが見られる。
   • 北野武は自分自身が成功しなかった芸人をたくさん見ている、あるいは一つ一つの芸ならさんちゃんなんかには勝てない、という自らの境遇から、努力が実らないやつのほうが圧倒的に多いという言説を残している。
   • 実際のところ努力も才能も必要。
4. 才能って言葉がふわっとしてる
   • これは実際に某所で見られた言葉。
   • 才能にも努力にも明確さがある。それは、
     1. 学習に対する才能
     2. 学習を感覚に落としこむ才能
     3. 違和感に気づく才能
     4. 反復によって得られる成果を見積もる才能
        • このどれか一つが欠けると大成しない。ついでに5番めがあるとすれば上4項目を飽きず、諦めずにやる能力といったところ。3番めは芸術、スポーツ分野では特に重要。鈍い人間は分析できても単なる分析厨になってそこで終わる。
        • 1番目は補える。良い教師を見つければ良い。
        • 4番めはいわゆる「根拠のない自信」に関係している。反復系のもので効果があるかどうかを見抜けるかどうかは個人の資質にかかっている。仮に90％の人に見合ったトレーニングでも、当人には効果がないなどの問題を含めてだ。根拠がなさそうなところからあたりを引くのも動物的な才能とは言える（ここにはそのトレーニングを選んだ分析が正しいか否か、という直感も含む）。
   • 初学の段階では才能の差は優位ではないという言説はまやかし。初学の頃から能力には開きが見られる。
5. 才能がないやつはどうする
   • 基本的にどうしようもないが、唯一の解は才能のあるやつの足跡を分解するに限る。
   • 才能のあるものは分解して考えてない。感覚的に履行する。したがって才能のないものはその仕組を分析して肉体感覚に落とし込む二段階方式によらざるを得なくなる。
6. それでも圧倒的な差があってだめな場合は
   • 諦めるか、好きならのたうち回りながら続けるか、どちらかをどうぞ。

anond:20201102191405

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