30代中盤男性
昔、中高時代は常にナイナイのANNを聞いた。深夜に流れてくる、大人な世界だった。
インターネットもそれほど普及していない時代にあのディープな世界はたまらないものだった。
その時自分は男子校に通い女性と目を見て話せなかったので、そういうときに岡村さんの
する非モテの話というのは安心感があった。自分も大きくなってたとえ非モテのまま人生
が流れていったとしても、岡村さんという人気者でさえ克服できてないようなことなのだと。
フジワラ原西とかも同様に、あれだけ面白いことできてモテる要素の強い人でもモテない
ことがある。これは、非常に心の支えだったのだ。ケンコバみたいなモテエピソードをさらっと話せる
男だけではないんだと。
男子校から出て、女性と話せない病気みたいなものも徐々にクリアできていくと、今度は
逆に岡村さんの非モテエピソードがうっとうしくなってきた。結局リスクをとってないだけの話
なのに、それが「おいしい」感じで語られる、しかもその構図が何度も繰り返されるとさすがに
嫌になってくる。
また男性がモテないということはありふれたことであると気づいたのも大きくて、人生は
うまくいかないことが多い。その一環でしかないのだと気づいた。
そこからは非モテエピソードというのは実は広がりのない、つまらない話になのだというこに
気づいた。
矢部浩之がモテている側でうらやましかったが実は、彼には彼なりの努力があり、モテ
ていって、さらに家庭を築き、芸の広がりが岡村さんには無いような方向に広がっていっていた。
今回の岡村さんの風俗の話は本当に本心から言っていると思う。中学生の延長戦
で女性関係が成長していないので、そうなってしまっている。「おいしい」と思って話たのだろうけど
全然おいしくなかった。
僕はこのタイミングで岡村さんを否定するのもなんか違う気がする。彼は、普段からこのような
話が「おいしい」切り口で語られており、それに僕の中学時代のような人の共感みたいなもの
があったんじゃないかなと。それはやはり人間的に成長していないことであって、「おいしい」と
したらダメなんだと思う。
原西さんは結婚し、矢部さんも結婚し、何等かの形で家庭を持つことに踏み込んだ。
岡村さんは未婚で、非モテなのを「おいしい」こととして放置してしまった岡村さん
これは普段は否定されない域のものなのだが、俺はこの放置事態に問題があると思う。
非モテであることはどうでもいいけど、個人の尊厳を損なっちゃいかんでしょ。
尊厳を損なってるのは職業差別を自覚しないお前とかだろ。