2020-04-25

喪女22歳、ディルドを買う

まれてこの方、人と付き合ったことがない。

告白されたこともない。

恋をしたのはもう10年も前のことだ。

オタク陰キャなので、自分に自信もない。

そしてなにより人と付き合ったことがないから、この年にして処女というのがコンプレックスだった。

この春、社会人になった。

大学まで女に囲まれて過ごした私は、世の中の男女が恋バナしかしないということに気づかなかった。大学の友人と話すことといえば、好きな俳優のことや好きなアニメの話だったのに、同期が振ってくる会話は彼氏いる?気になってる人いる?同棲してる彼氏がね、このあい婦人科健診で…といった具合だ。余計にコンプレックスが刺激された。

そしてディルドを買った。処女コンプレックスの私でも、棒を入れることができれば処女ではないな!という、謎の根拠から買った。同期があまりにも彼氏彼女恋愛の話ばかりして、気がおかしくなっていたのだ。Amazonで翌日に届いた。

しか問題があった。

わたしは小5からオナニーというものを覚え、多い時は週に4回ほどしていたが、ほぼクリトリスを刺激するという方法だった。

指は出来心で何度かチャレンジしたことはあったが、1本はなんとか入っても、2本目となると激痛で入らないのである

そんなわけで、届いたその日、まずクリを刺激して局部を濡らし、指を一本抜き差しし、そしていざディルドを挿入しようと思ったが、全く入らなかったのである

絶望した。

もう一生誰かとセックスなんてできないし、まともな人間生活を送れないと思った。

そして次の日も同じような状況で、ディルドはクローゼット行きとなった。

しかし、好奇心というものはすごい。

それから3日後、どうしても買ったものが気になって、自己開発を進めた。指を2本、スムーズに入れるための特訓である

毎日刺激して丁寧に進めていくと、自分の感じるスポットがわかるようになり、そのうちに2本入れても痛くなくなった。ディルドを入り口にあてがいながら試行錯誤してみたが、しかし入りはしなかった。ただこの時、ディルドを固定しながらクリトリスを弄ると最高に気持ちいいとわかり、今までにない快感を味わえた。

それを毎日続けていき、ついに昨日、ディルドが入ったのである

感激した。

全く気持ちが良いとも思えなかったし、どこが良いのかわからないが、とにかく私は処女ではないという心地になった。いや処女だが。

なんだか自信がついた。PDCAサイクルを回して入るようになったのだ。一仕事終えた気分である

今日も私はディルドを使う。

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