当方、30代半ば女性准教授。現在不妊治療中。人工授精を複数回試したが妊娠に至らず、体外受精へのステップアップを検討中。
子供を望む女性研究者(とそのパートナー)には、若いときの妊活を勧めたい。研究者は、博士号を取得した時点で20代後半である。博士を取るまでは妊活なんて考えられないし、博士取得後も安定したポストにつくまでは、やはり妊活のことは頭にないという人がほとんどだろう。
妊娠・出産にはタイムリミットがある。30代後半の妊娠確率は約30%で、妊娠したとしても流産確率は20%を超える(参考:https://president.jp/articles/-/29230)。子供を望む人にとって、研究者キャリアと子供を天秤に掛けることは難しいが、若いときから良く考えてほしい。
不妊治療は経済的・時間的・肉体的負荷が掛かる。治療が進むほど負荷は高くなる。初期段階で妊娠に至った方が負荷は小さくて済む。
経済的負荷:検査で数万円。タイミング法は一回数千円。人工授精は一回3〜5万円。体外受精は一回30〜50万円
時間的負荷:タイミング法や人工授精は排卵日付近に1, 2回通院すれば良いが、体外受精は月に数回の通院が必要となる。いずれも生理周期にあわせた通院が必要なので、時間の融通はきかない。
肉体的負荷:検査や施術には痛みを伴うものが多い。自分の場合は卵管造影検査でショック状態になり、1日何もできなかった。人工授精も痛い。体外受精の採卵も痛いらしい。また、人工授精や体外受精では排卵誘発剤を使うため、副作用で卵巣が腫れ、吐き気や息苦しさが生じることがある。
自分の場合は時間的負荷が深刻である。講義や会議よりも不妊治療を優先することはなかなか難しい。周囲にも説明しづらい。時間の自由度が高い若手のうちに取り組んでおけばよかったと切に思う。
若い人にとっては経済的負荷の影響が大きいだろう。幸い、不妊検査や体外受精には自治体から助成金が出る。これらの助成金には、年齢・年収制限があり、若い方が受給しやすい。
研究者キャリアだけを考えていると、気がついたときには妊娠が難しい年齢になっている。パートナーと子供を持つ時期について相談したり、検査を受けて自分達の現在の妊娠のしやすさを知るなどから始めてほしい。
妻は・・ではないが、妊活が大変で、40すぎて初産。いまにして思うとミラクルだ。
博士論文最終審査会で妊娠8ヶ月くらいの 大きなお腹で発表を行い博士号を取得した という噂の桜陰出身の女性教授が首都圏の 某一流大学にいるらしいよ ご参考まで
参考: 視点 女性研究者のリアル:その1 出産育児と不妊治療 https://www.jstage.jst.go.jp/article/johokanri/60/4/60_275/_article/-char/ja/
よほどの年の差婚を考えてないなら、男性研究者にも当てはまることだなって思った 博士取って、それなりに実績をあげてから育児に向かうみたいなコースを考えていると同じ道をたど...
学校から無駄金を吸い取る甲子園なくなった。万歳!