学生時代の友人達と会う度、インターネットから見える世界とのギャップを強く感じる。
私達の間には「久しぶりに会ったんだからお互いにとって心地の良い時間を作ろう」という暗黙のルールがあるように思う。
堅苦しい話題なんてタブーで、まるで世の中には政治や経済、環境やエネルギーについての問題は何も存在しないかのようだ。
「今度こんなお店ができるんだって!」
「実はもうすぐ結婚するんだ!」
中身のない若手政治家の発言、元内閣官房参与の告発、月収15万円以下の人々の叫び、ジャパンデイプロジェクトの疑惑、日韓の対立を煽るようなツイートの数々。
私達の住む日本は問題だらけで、しかしそれらが解決に向かうことはほとんどないように見える。
親指が画面を滑るたびに心は重く沈み、
私の心にとって宜しくない。
どうせ私ができることなんて何も無いんだ。
こんな堅苦しい話題を好むような人達の言葉なんてもう読まないようにしよう。
これを機にギスギスしたインターネットの世界からは離れることにしよう。
そう思って画面を消して眠るけれど
次の朝には寝惚け眼で画面を見ている自分がいる。
瞳で文字を追えば追うほどインターネットの論理が脳に染みこんでいく。
でも駄目なのだ。