とあるサービスのブランディング戦略からウチの会社が入って、かれこれ3ヵ月位かけて最終的なアウトプットとしてウェブサイトと電車内広告が出来上がった
クライアントに最終的な作品を提出した後、クライアントの窓口担当者が「社内アンケートを取ります!」と言っていて、この時点で嫌な予感はしていた。結果「写真の雰囲気がもっと明るい方がいい」「色は暖色系の方がいい」「文字が多くて読まないと思います」「もっと柔らかい印象が・・・」など、様々な声が上がってきて、担当者からは「社内で意見が割れているので一旦ストップしてもらっていいですか」と連絡がきた。
その写真のトーンも配色も文字も全体のイメージも最終的なアウトプットであり、上流の段階で戦略が規定され、業界内でどういうポジションを獲得するかという話があったことは共有されなかったのではないかとおもう。(それか、共有されたとしてもそれを踏まえたアンケートの取り方になってなかったか・・)
これまでも、入稿直前に大幅な修正を強いられるということはあった。クライアントの社内確認フローが漏れていたり、考慮していなかった意思決定者が登場したりして、いわゆるちゃぶ台返しというやつだ。
ただ、こういった「社内でアンケートを取った結果・・」というやつが一番萎える。
広告やブランディングにおいて「社内のみんなで決めた」というような承認フローというか、コンセンサスの必要性はないんじゃないかと思う。でもそういうことをしたがる企業がたまにある。大手相手だとそんなことはなく、ベンチャーからちょっと規模が大きくなった若い会社にありがち。結果的にこれまで組み立ててきた戦略や方向性は有耶無耶になり、納品することだけが目的になりとてもつらい。