私はそこそこ貧しい家庭で育ち、自立した今も貧困を引きずっている。
普通にご飯も食べさせてもらっていたし、大学にも行かせてもらった(国立で奨学金&授業料半額免除)
何度かの転職を経て自分のやりたい仕事に付けていると思うし、給料も高くはないが嘆くほど低くもない。
親への仕送りや奨学金の返済、妹の大学の授業料支払いなどで貯金は全くないが、
贅沢していないとはいえそこまで厳しい節約をせず趣味にもお金を使っていることだし、不満を言うのは贅沢だろう。
明らかな貧困(絶対的貧困?)の、明日の食べ物にも困るような人はもちろんお金が無いことが問題だとおもう。
お金がないことは命にかかわるので。
ただ私のような、周りに比べて貧しめな人間は「お金がなくて死にそう」というレベルではない。
もしお金があれば
と周りを羨み、自分の境遇を嘆き、将来を悲観してしまうのである。
自分なりに努力して、理想の社会に近づけば近づくほど、境遇の違いを見せつけられる。
はっきりいって、上に挙げたようなことは現代だとあまりお金がなくてもできる。
お金がなくても、自分で語学の勉強はできる、優秀なら専門機関で学べる、本がなくてもインターネット上に情報は溢れている。
大抵のことは努力すればできるのだ。
努力すれば。
貧困を知らない人はこの「心の余裕がない状態で努力すること」がいかに大変なことかわかっていないのだと思う。
なんの心配もなく、心置きなく努力できるその環境がどれだけ恵まれていることかわかっていない。
世の中の仕組みを作る人はおそらく
と
「俺みたいに努力すればいいのに」
(もちろんそうじゃない人もいると思っているけど)
…と自分がずっと持ち続けているつらみをぶちまけて、なんでみんなわかってくれねーんだよーって愚痴を書きたかっただけなんだけど。
冷静に考えて、自分が経済的な悩みを気づかれずこっそり抱えているように、
健康や子供や家族や仕事なんかで同じように悩みをこっそり抱えて生きてる人たちってたくさんいるんだろうなーということに仕事からの帰り道気がついた。
みんなの悩みが少しでもマシな方に転がりますように。