ゲイの世界はあまり知られていない。ゲイ界隈を知っている人でもほんの表面を撫でただけに過ぎない。
これは当たり前のことだ。例えば一般人普通のセックス界は知っているかもしれないが、SMは知らないかもしれない、スカトロはしらないかもしれない。これと同じことだ。
外から見たら「ゲイ」とひとくくりにされてしまうものであるが、ゲイの中でもカテゴリーはわけられるし、意味不明な性癖の持ち主もいるのだ。
さて、俺はゲイだ。
10代の頃にゲイに目覚め、出会い系サイトで純粋タチ(攻め)の人に会ってそれから4年間ほど徹底的にネコ(受け)に調教された。
10代は大抵ネコ、というのはゲイ界隈では割りと普通な空気だと思う。
俺はそこから進化せず、20代になっても純粋なネコとして活動を続けていた。
これはノンケには意外なことであるかもしれないが、ゲイの割合としてはネコのほうが圧倒的に多い。純粋なタチと言うものは結構少ない。
両方行けてもいざ相手がタチができるならネコになりたい人がかなりの割合でいるのである。
そんな中、俺が20代半ばに付き合っていたのが乱交クラブで出会ったベトナム人グエンである。
彼はそうとうなS気質のタチで、俺はすっかり惚れ込んでいた。
付き合って1ヶ月ほどのことだろうか、グエンが突然こう言った。
まさにショックであった。
するときにはコンドームを欠かさなかったが、フェラなどのときは当たり前のように直でしていた。
結果、感染していない事が判明してホッとした。
家に帰った俺は怒り掴みかかった。まさに勝手に中出しされた女の気分である。
だが、グエンはしょんぼりした様子で言った。
「HIV程度で切れる愛だったんだね」
今思えば完全に詭弁だ。
そもそも真の愛ならばちゃんとHIVキャリアであることを言うし、黙って恋人にリスクを犯させるわけがない。
それどころか「彼と同じHIVに掛かりたい」と思った。
まさに同じウイルスのHIVに掛かることが、二人の子供を作るかのように感じていたのだ。
それを言うとグエンは満足したようだった。
HIVの感染力というものは意外に低い。なので傷口を作ってそこにHIVを入れなくてはならない。
そこで俺達はローションを少なめにした上で中出しすることにした。
これにより尻の中が傷つき、その傷口から感染させるという方法である。
HIVの検査って即日結果知れるんだねえ いまネットで調べてみてびっくりした