2017-08-16

牛乳石鹸CMテーマ据え置きで作り直すとしたら

絶賛炎上中ですが。

テーマは良いと思うんですよね。


家族思いのパパは正しいのか?』


正しいに決まっているといわれそうですが、いつの時代も、現状の価値観に疑問を持つことは大切です。

いま正しいとされていること、本当にそうなのか? そこからまれる負はないのか? 負に目をつむっていいのか?

…という問いか自体必要ものだと思います


でもあのCM、何がまずいって、それに対するアンサーが『亭主関白時代に帰りたい』なんですよ。

淘汰された過去価値観にしがみついているだけ、というのが見え透いてしまことなんですよ。

それではせっかくの問題提起が死んでしまう。


でもテーマは良いと思うので、こんな感じに作り直すのはどうでしょう



家族思いの優しいパパ。


自分父親は、家族を顧みずに仕事に打ち込む男だった。

から自分は、その姿を反面教師にして、こんな父親にはなるまいと誓っていた。


周りの目を気にせず、定時には帰り、妻と二人で子育てをした。

上司から休日ゴルフの誘いを断り、息子と動物園に行った。

保育園から連絡があれば、周りに謝りながらも、早退して迎えに行った。


息子はすくすく育った。

夫婦仲も円満だ。


……だけど、会社では、一向に出世できないまま。

上司と頻繁にゴルフに行く同期は、どんどん出世していった。

定時に上がるために必死仕事をこなしているのに、残業の多い同僚のほうが褒められる。

息子の夏休みに合わせて有給希望を出せば、上司にねちねちと嫌味を言われる。


間違っているのは自分じゃない。会社のほうだ、社会のほうだ、そう自分に言い聞かせながらも ─── 。

心が折れそうになって、仕事一徹だった父親の姿が脳裏に浮かぶ

……あんな風に仕事にばかりかまけていても、息子(俺)は父親を慕っていたじゃないか ─── 。

家族大事にすることをやめて、仕事第一に考えても、いいんじゃないか? それっていけないことか? 責められるようなことか?


心が揺れる。ぐらぐらと。


半ば惰性でケーキを買って帰る。

ケーキを忌々しく見つめる。こんなの、もうやめたっていいんだ。

家族思いの優しいパパ、それって正しいか

職場で辛い思いをするのは家族を優先しているからだ。

こんなの、自分にとって不利でしかない。何もいいことなんてなかった。何も報われない。やめたっていい ─── 。


そこで家のドアを開ける。

息子と妻の笑顔が飛び込んでくる。

「おかえり、パパ!」という明るい声。


立ち尽くす男。



彼がどちらの未来を選ぶのかは示されない。

ただ「さ、洗いながそ」という優しい声と、息子とのお風呂のシーンだけが流れる



というのでいかがでしょうか。


もう少しあざとくいくなら、最後に男が目を潤ませるシーンがアップで映り、

『悩みを洗い流すのは笑顔身体を洗うのは牛乳石鹸

『さ、洗いながそ』

とかのナレーションを入れてもいいですね。

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