最近いろいろと問題を起こしていて、一部で炎上している某ベンチャー起業について。界隈の人たちはベンチャーだからって大目に見ろというけどさ、あそこはビジネスモデルベンチャーであって、tech系ものづくりベンチャーではないよね。
tech系ものづくりベンチャーってのは、本当に研究開発レベルのプロダクトを失敗することも含めて開発しようとしているところで、イメージで言えばHoloLensみたいなものを高額で販売するようなことだよね。もちろんHoloLensの場合はMicrosoftでベンチャーではないけれども。Kickstarter等のクラウドファンディングでお金を出している人たちも新しいものの成功を応援したいのであって、まぁうまくいかないこともある程度折り込み済みで投資してると思う。そういうベンチャーが失敗しても、みんな怒りはするかもしれないけど、ま、なかなか難しいよねって思うところもある。だからこそベンチャーなわけで。
ビジネスモデルベンチャーってのは、既存のものの組み合わせで安く販売したり、または高付加価値をつけるビジネスモデルのベンチャーだよね。
たとえば、あなたの家の玄関まで本日中に伝書鳩が本を配送します、というベンチャー起業を仮に考えてみましょう。伝書鳩というのもあるし、本というものも既存商品だし、宅配便という流通モデルも既存産業なんだけど、それらを組み合わせることで、伝書鳩による人件費の削減と高速な配達を実現しますというベンチャー。
で、実際にやってみると到着率が20%でした、届いた本も鳥のフンでボロボロでした、というのが発生したら、そりゃユーザーは怒るよね。
で、それに対してベンチャーなので大目にみてくださいと言われても、そもそもこの企業は伝書鳩の育成に対する技術をもっているわけではないのだから、待ったところで現状の問題を改善できないし、つまりはこのビジネスモデルベンチャーのビジネスモデルは失敗でしたという結論にしかならない。
それを技術で解決するtech系ものづくりベンチャーの言い訳を引用されても、いや、それを改善する技術、おたくにはないですよね?以外の感想はないんだよね、実際。
日本人はベンチャーに厳しいうんぬんは、このあたりの仕分けをせずに言うべきじゃないよね。批判する人も擁護する人も。とはいえ、たぶんビジネスモデルとしては失敗だと思うので、みんなの批判をネットイナゴがうんぬんと思わずに、真面目に受け取った方が良いと思います。