一応関連のPです。
なんでアニメ業界が低賃金のまま続いているか? についての答えは、端的にいえば経営者が経営下手だからです。
第一に、売上の予測が難しいです。それは(コンテンツものは何でもそうだけど)作品のヒット(=売上げ)がギャンブルだからです。体感だと50%が赤字で45%がいろいろあがいてなんとかとんとん、5%が胸の張れるヒット。そんな感じ。仕組み的には5%のヒットで他の負債を支えているといっても良いです。なので、ある時点で会社の業績が下を向いていても、それは全体として下を向いているのか、それともヒットに恵まれてないだけなのか判別が難しいのです。
第二に、関係者が多くてそれぞれ心意気で仕事をしているので、存外情と義理の世界だという点です。低賃金で回っているのもその一側面です。TV放映というタイトなスケジュールの中で作業をしているので、個人の信頼が価値の最上位じゃないと現場が破綻してしまうのです。別にこれはほめてませんし、弁護でもないです。ただ現在、そういう風潮だってことです。
以上の二点から導かれる「経営の難しさ」とはなにか? と言いますと、「撤退タイミングの見切りが難しい」ということになります。
つまり「アニメ業界が低賃金のまま続いているのは経営者が経営下手だから」については、「経営がうまくなれば賃金が上がる」わけではなく、「経営がうまくなれば経済的合理性に従い、スタジオが撤退してそこのスタッフが無職になってアニメの本数が減る」だけです。
はてブのコメやTweetを見ると感じることや愚痴などはたくさんあるのですが、そういう自分の感想を横において、構造を説明すると以上です。おそらく多くの人が漠然と思っていることを言語化した感じになってるのではないでしょうか?
行くも地獄戻るも地獄としか言いようが無いですな