2社ほどIT系のブラックな企業を渡り歩いて、今は普通の会社にいる・・・と言ってもどっちかと言うとホワイト寄りのグレーだが。
ふと日曜の朝に何となく考えて出した答えは「想定不可能なリスクが怖いから」だった。
新卒でブラックな会社(客先・社内開発問わず)に入るとそこの常識が新卒が考える業界の常識になり社会の常識になる、それに加えて
ブラックな会社は大抵いそがしいために不定期休があればまだましで24時間365日稼働だと1年を通して出社→通勤→退勤→帰宅→就寝になり新聞やテレビさえも見る余裕をなくす。
完全に社会から隔離された生活になり他の事が考えられない事態に陥る(自身も当時はPCとテレビに埃が被り寝るために家に帰るレベルで忙しかった)
そうなるともう他の事を考える余裕がない転職をする精神的な余裕もないし、ふと目に映る転職サイトの宣伝に誘われてスマホから転職サイトに登録しても
大したスキル(自社でしか通用しないスキル)しかなくネットで称賛されるような技能もない事に気が付き転職が想定不可能な高リスクな代物に見えてしまう。
最近のブラックな会社は開発・運用・サポートのメインな会社が多く場合によっては客先独自のカビの生えた不便で複雑なシステムを使うことにもなり知識が役に立たない事もある。
ブラック企業には真面目な人が本当に多い、そんな労働者を馬車馬の如く扱い動けなくなり次第追い込んで自己都合で追い出し追い出された人の悪評を社内に振りまく
この点はブラックな企業ならどこも同じ・・・・洗脳みたいな手法だ。真面目故に自分のせいでないのに自分のせいだと言って会社に謝罪する人もいる。
そんな真面目な人はブラック企業でも「会社に捨てられる事を極度に恐れる」
1回でも転職を経験すればそんな「恐れ」は抱かなくなるが、その1回目がなかなか難しい。
ネット社会でもありリスクが可視化されやすい弊害でもあるけれど、なぜブラック企業をやめられないのだろう?それはやはり
ブラック企業・ブラックな労働環境にいる人は皆「想定不可能なリスクが怖いから」現状維持を選び辞められないのだ。
「1億円あげるから転職しようぜ!」とかなら喜んで辞める人が多いけれど「特に身の保証は出来ないけど辞めた方が良いよ」では辞める人が少ない。
人材の流動性も辞めた人を支えるような福祉制度がなければ経営者と超人的な人が一方的に有利になり残りは不利に追いやられ高給層がエリートで固められその他大勢は低給層に追いやられるのは確実だ。
会社にも定員があるのだから優秀であれば誰でも何人でも入れるわけではないのに・・・・高度プロフェッショナルを賛成する人の意図が理解できない。