一言で言うなら『やっぱNEVERまとめもまともじゃないのこいつもさっさと閉鎖しろ』という話。
ただの個人的意見だがネットに限らず不特定多数に現在の正しい情報を提供するためにはエビデンス(証拠的な意味での)は公的機関等が発表した信頼性の高い書物、論文、記事であるのが絶対条件。そしてその中でも過去4〜5年くらいまでのものが実際に使えるものだと思っている。私が学生時代にディベートの試合なんかをしていた時には年季の入った引用先のエビデンスは信憑性が下がるから使うなと指導されたものだ。
WELQに始まるキュレーションメディアの騒動では著作権違反やらエビデンスなんてクソ喰らえと言わんばかりのデマ拡散やらで多いに盛り上がったが最近NEVERまとめでも微妙に怪しいまとめを見つけてしまったのでそのことについて記そうと思う。
近辺でのインフルエンザの予防接種を扱う病院を調べていると何故かまとめサイトに行き着いた。「インフルエンザワクチンは打たないで!」とかいうタイトルなのだが引用(という名のただのほぼパクリなのはともかく)されている情報の信憑性が欠けているように思えて仕方がなかったので少し調べることに。
このまとめの引用元としてよく使用されている元母里氏の書籍だが発行はなんと2007年。9年も前の医学を元にまてめているらしい。そして氏のワクチンは全く効かないだとかのアンチ的意見も引用されてるが、(引用に問題があるのかもしれないが)特に例を出されている箇所は約30年ほど前のワクチン使用中止の話がベースとなっている節がある。医学が進歩する中、今のワクチン事情に引き合いに出すものではない。
あと気になったのが慶応大等の研究結果によりインフルエンザの予防接種は中学生や乳幼児には無意味!という記事。研究結果自体をちらっと拝見すると単に"件数不足により分析不可"ということらしい。うむ、毎○新聞の記事はあてにならないということか。
…とまあ医療知識に乏しい素人目でもちょっとおかしいなと思っていたのだがネット上にもこのまとめについてWHO等の発表や最近のワクチン事情について比較的信憑性の高いエビデンスを用いた反駁をされている方々がいるようで。それらはワクチンの効果は十分期待できるものであり近年使用されているワクチンは危険性が低いよう改良されている等まとめの内容と真逆を行く情報ばかりだ。
無論私もワクチンに限らず薬には副作用があるもので100%の安全性があるとは考えていない。が、この情報を見た今まとめにあるような危険性があるとも考え難いものがある。まとめを信じるか否かは各々に任せるとしてもこのような情報も確認したまとめ閲覧者はどれ程いるのだろうか。
他に腹の立つことを挙げるならば後半のページにあるこのまとめに対する肯定意見やワクチン否定派のTwitterまとめ。否定的な意見は気にもせず一方通行で「常識はウソ、こんなに沢山の人が信じているから正しいに決まってる」的な誘導をしたいのだろうか。このような自分に都合の良い情報ばかりを集める所はアフィリエイト丸出しの2ちゃんねるまとめサイト等にもよく見られるものだが。
このまとめを知る人からしたら何を今更とも思うかもしれないが一連のキュレーションサイト問題がここまでの大炎上となった今、この騒動が鎮火する前に是非このような情報を拡散するNEVERまとめも逃げずに削除なり何なりの対応を取ってほしいものである。