2024-10-16

世界構造数学

位相空間論による世界構造

位相空間論は、連続性と近傍概念抽象化し、世界基本的構造記述する。

定義: 位相空間 (X, τ) は集合 X と開集合系 τ ⊆ 𝒫(X) の組であり、以下の公理を満たす。

1. ∅ ∈ τ かつ X ∈ τ

2. {Uᵢ | i ∈ I} ⊆ τ ⇒ ∪ᵢUᵢ ∈ τ

3. U, V ∈ τ ⇒ U ∩ V ∈ τ

位相空間重要性質:

  • 連結性: ∀A, B ⊆ X, A ∪ B = X, A ∩ B = ∅ ⇒ A = ∅ ∨ B = ∅
  • コンパクト性: 任意開被覆が有限部分被覆を持つ
  • 分離公理: T₀, T₁, T₂ (Hausdorff), ...

応用: 量子力学におけるヒルベルト空間 ℋ は、内積 ⟨·,·⟩ から誘導される位相を持つ完備な位相ベクトル空間である

圏論視点から世界解釈

圏論は、数学構造間の関係性を抽象化し、異なる分野間類似性を明らかにする。

定義: 圏 𝒞 は以下の要素から構成される。

1. 対象の集合 Ob(𝒞)

2. 各対象ペア A, B ∈ Ob(𝒞) に対する射の集合 Hom𝒞(A, B)

3. 射の合成則 ∘: Hom𝒞(B, C) × Hom𝒞(A, B) → Hom𝒞(A, C)

4. 各対象 A に対する恒等射 idₐ ∈ Hom𝒞(A, A)

重要概念:

定理: Yoneda の補題

任意局所小圏 𝒞 と対象 A ∈ Ob(𝒞) に対し、

Hom(h(A), F) ≅ F(A) が自然に成り立つ。

ここで h(A) = Hom𝒞(A, -) は Yoneda 埋め込みである

応用: 量子場の理論における相互作用は、Feynman 図形を用いて表現されるが、これは圏論的に解釈可能である。各粒子を対象とし、相互作用を射とする圏を考えることで、場の理論構造抽象化できる。

代数位相幾何学と世界の不変量

代数位相幾何学は、位相空間の不変量を代数的に研究する分野である

ホモロジー群:

n 次ホモロジー群 Hₙ(X) は、n 次チェイン群 Cₙ(X) と境界準同型 ∂ₙ: Cₙ(X) → Cₙ₋₁(X) を用いて定義される。

Hₙ(X) = Ker(∂ₙ) / Im(∂ₙ₊₁)

重要性質:

  • ホモロジー函手: H: Top → Ab は共変函手
  • Künneth の定理: H*(X × Y) ≅ H*(X) ⊗ H*(Y)
  • Mayer-Vietoris 完全系列: ... → Hₙ(U ∩ V) → Hₙ(U) ⊕ Hₙ(V) → Hₙ(X) → Hₙ₋₁(U ∩ V) → ...

応用: 物理学における位相的欠陥(例: 磁気単極子宇宙ひも)は、ホモロジー群やホモトピー群を用いて分類される。例えば、n 次元球面 Sⁿ の k 次ホモトピー群 πₖ(Sⁿ) は、k < n のとき 0、k = n のとき ℤ となる。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん