2024-10-16

私は友達にとって「友達」でしかない

幼稚園時代からの付き合いの友達がいる。

彼女とは幼稚園から中学校も一緒で、高校は別の学校だったが、大学でまた同じ学校に通うことになった。

高校時代特に受験シーズンになってからは忙しくあまり連絡を取っていなかったのでお互いの志望校すら知らなかったが、受験会場でたまたま出会った時は本当にびっくりした。

他にも受ける大学が被っていたので試験会場まで一緒に行ったら受験番号が前後だったこともあった。

大学時代学科は違ったものの、同じ授業を取ったり空きコマを一緒にして遊びに行ったりもした。

授業が厳しくお互い留年と隣り合わせな危機もあったけど、何とか乗り越えて無事に卒業出来たのは彼女がいたからだと思う。戦友のようだった。

社会人になって私が一人暮らしを始めると、彼女はその3年後に私の隣駅で一人暮らしを始めた。

「私が近くにいるから」という理由でその周辺で家を探したいと話してくれた時、私はとても嬉しかった。

でも家が近いからといって頻繁に会うわけでもなく、それはそれで私たちらしい距離感でいる。

私は彼女のことを自分の一番の理解者だと思っているし、彼女からも昔同じようなことを言われたことがある。

でも私は彼女にとって「友達」の役割しかできない。


私達は歳を重ねていって、周りは結婚したり、子供を産んでいたりもする。

お互いに彼氏が出来たり別れたりで、将来を見据えた付き合いをするような相手はなかなかできない。

私はそれでも良かった。結婚願望も子供が欲しい気持ちもないから。

でも彼女はきっとそうじゃない。

彼女恋愛相談を聞いていると、「あなたのこと大切にしねえ男なら必要なし!!!!!!何なら私の方があなた幸せにできる自信が大いにある!!!!」と思うことがある。

恋愛で上手くいかず心に傷を負い、自己肯定感がどんどん下がっていく彼女そばで見ているのはとても辛い気持ちになった。

「もう良いじゃん、もしこのまま良い人が現れなかったらマンションでも買って一緒に住まない?」

こんな冗談を言いたかったけど、私は言えなかった。

何故なら彼女はきっと、それを望んでいないから。

彼女が求めているのは、やっぱり自分幸せにしてくれる「異性」なんだと思う。

自分のことを好きだと言ってくれる人がいればいい。こちらが相手に求める条件とか言ってられない」ということをポロッと口にしたことがあった。

そんな自分に自信がないような発言すんな!!と思いつつ、それでも、傷ついて「私が相手に条件を求めるなんて烏滸がましいのかもしれない」という気持ちにまでなっていても、彼女の心の隙間を埋められるのは「異性の誰か」なんだと思う。

私は彼女に対して恋愛感情があるわけではない。

だけど、私が埋められる隙間はないのかもしれないと思うと、やっぱりどこか寂しい気持ちになる。

私は彼女友達だけど、それ以上でもそれ以下でもない。


私が直接彼女幸せにしたかった。

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