2024-09-11

百人目の抱かれた女になった

週末、私は疲れていた。とにかく疲れていて、家で食事を摂るのも面倒になって帰り路にある小さな居酒屋で食べていると声をかけられた。

男は20代後半に見え、体格が良く、清潔感があった。

私はビール中ジョッキを既に一杯半飲み酔っていて、彼への応答はずいぶんご機嫌に見えたのだろう。

その後、ホテルへ誘われた。明日休みだし、別にいかと軽い気持ちでついて行き、そのままワンナイトを過ごした。

行為を終えて横になると男は背を向け、感極まったように泣き出した。

え?え?と内心動揺しながらも努めて「どうしたの?」と優しく声をかけた。

男は振り返り、私に面と向かって「きみで100人目なんだ」と言った。

どういうこと?と半ば酔いも覚めた状態で尋ね、答えを要約するとどうやら私が抱いた女の100人目ということらしい。

それから彼は非モテだった学生時代のことを独りでに語り、将来の夢として女100人を抱くことを目標にしていたのだと告白した。

今日、それを達成して思わず感極まり泣いてしまったのだという。

男は話し終えると再び鼻を啜り、一筋の涙が頬へと流れ落ちた。

私はといえばそんな話をされたところでどうリアクションを取っていいのか分からず、そういえば栄養ドリンクタウリン100ml配合!とか聞いたことあるなと思っていた。

ということは私は1タウリンか。

男は満足そうな顔をして私にキスをすると頭を枕に戻して目を閉じ、そのまますぐに鼾をかいて眠り始めた。

私も眠ろうと思って目を瞑ったけれど、眠れない。先ほどの男の話が頭にこびりついていたのだ。

神社でお賽銭を投げた時、1円よりも100円の方が神主絶対喜ぶよな。とか、ああでも私は1円の方なんだなって。

そんなことを半覚醒状態のまま、広くもない部屋の大きなベッドの中で、私は考え続けていた。

しまいに後悔が襲ってきた。あ~あ、なんでこんな男と寝ちゃったかなと。

そこでようやく気が付いた。さっきの男の言葉侮蔑であったのだと。

すると急に腹が立ち始め、目が冴え、男の鼾が邪悪ものに聞こえ始めた。

私は部屋を出ることにした。しかし出るには料金を払う必要があった。マジかよ。前払いじゃないのかよ。

ラブホに不慣れな私は泣く泣く財布から5千円を機械に飲み込ませ、僅かばかりのお釣りを受け取って部屋を出た。

ホテルを出た時には何やってんだ私って思って泣きそうになった。

それから徒歩で家に向かい、途中のコンビニ発泡酒お茶。思い直してビールお茶にして、あと鮭のおにぎりも買った。

歩きながら今日の出来事について考えたけど、結論としてはやっぱり腹が立った。

でもこんな愚痴を周りも漏らしたところで良い結果にならないのは目に見えているのでここに吐き出した。

ああもう誰にも読まれなくてもいいや。ただ言いたい。あの男にも、自分にも。

ばかやろーっ!!!

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  • マン葉集

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  • やはりモテるためには数をこなして生身の女で練習するのが一番ということがよく分かる

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  • 梅毒「ようこそ」

  • じゃあお前は童貞とセックスするのかよ!? 童貞は拒絶する癖に都合の良い事ばっか言ってんじゃねーよゴミ

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