妻子の留守に、
留守にやらんでもとは思うが、そこが石川の不器用なとこではある。しかし、この歌には季語などは無いが、どうしてか冬を連想してしまうのは
それでなくそなのが余計にいい
うん、いい。
本来は逃げるではなく盾みたいな字なんだけど
変換に出てこないからこれで許して。
あの有名な「不来方のお城の草に寝ころびて空に吸はれし十五の心」の前にある歌
それにしてもこの十五とは何時なんだろうと思えば年表にはこうある
この頃。鉄幹、晶子に心酔。
いつになっても変わらんものは変わらんなぁ
この一握の砂・悲しき玩具はこれで終わる
(おまけを除くと)
私は最初読んだ時、愉快な歌だなぁと思っていたが、そうではないらしい
これは石川が結核で死ぬ寸前らしく、飼ってもあなたはそんなに戯れられんでしょという妻の優しさかららしい。よくわかんないけど
それにしたって「妻にはかれる。」って
なんかいいな。悲しいけど
これ、ほんと悲しい
…文字数が足りないぐらいに悲しい
よく石川のクズエピソードだけを取り上げ、クズだクズだと囃し立てる人はいるが、果たしてその人らは石川啄木の作品をどのぐらい読んだのだろろうか?そして、この歌の様な石川の心情をどれだけ分かってやれるのだろうか?
石川の心情を構うことなくただ囃し立てる人らこそ私にとってはクズとしか言いようが無いんだが
こういふ様な想いは、俺にもある。二三十年もかけはなれた此の著者と此の読者との間にすら共通の感ぢやから、定めし総ての人にもあるのぢやらう。(藪野椋十)
一握の砂・悲しき玩具とは改めて読んでみると
石川にも俺にも共通するそれがこの歌集を好きにさせてくれているのだろう。紹介した歌はまだ
本の一部である。他にも優れた歌はたくさんあるし、これはダメだろみたいな歌もあるにはある
だが、それに出会うにはやはり読んでもらうしかない。誰かが言葉は詰まるところ暴力だとか言っていた。この歌集を読むとそれがよくわかる
ふるさとの訛懐かし〜は、上野駅の地平ホームに碑が建ってて雰囲気良いのよね。上野東京ラインができてあまり使われなくなっちゃったのが残念だけど。
わが抱く思想はすべて金なきに因するごとし秋の風吹く いくたびか死なむとしては死なざりしわが来しかたのをかしく悲し かなしきはかの白玉のごとくなる腕に残せしキスの痕かな 売...