ずっとSNSを使い続けてきた。
2010年代、リーマンショックを契機とした社会不安も手伝って、大学生の間では意識高い系の立ち振る舞いや起業がフワフワとした流行りになっていて、
ご多分に洩れず自分もTwitterのプロフィールには "/"を使ってたくさんのカッコいい(と想っていた)属性を並べていた。
なんだかんだ就職はJTCに入ったけど、社会人になってからも気になったニュースを見つけては感想書いてシェアしたり、充実した日々をアピールするような投稿を繰り返していた。
20代後半以降はさすがにそういう投稿も身を潜めたけど、食った飯だったり趣味のことでは投稿を続けていたし、昔の友人たちともゆるく繋がっていた。
日々の暮らしが充実していないわけではない。むしろ毎日楽しい。結婚して、お金もそこそこ貰って、とっても楽しい。
でもその楽しさを誰かとシェアしたり、昔みたく共感してほしいとは思わない。毎朝起きて仕事行って帰って妻と仲良く談笑してご飯食べて寝る。その幸せは、昔必死になってみんなとシェアしたかった幸せとは何かが決定的に違う。
それに最近のSNSはいつも誰かが怒っている。差別について、平等について、男女について、戦争について、平和ボケについて、金持ちについて、貧困について。正反対の事柄について常に怒りを発している人がいる。頼んでもいない何かしらの文句が無限に流れてくる。
そうだな、今の私の幸せにはそういう怒りとか、昔必死にシェアしていたアレコレのような「熱量」がない。
そして、そのことに対してすら正直どういう感情も湧かない。