それに比べて女は困ったらすぐに理解のある彼くんに助けを求めれば、助けてくれる
女はイージーモードだ
女は金持ってる
弱者男性に金を渡せよ
弱者男性を養えよ
そんな事を考えながらわたしは今日も、脳内弱者男性の話を妄想で聞いている
「弱者男性って本当に可哀想ですよね。女から愛されることはない。それどころか、女は金と権力を使って弱者男性を支配しようとしている。そんなの許せない。僕たちはただ平和に暮らしたいだけなのに……」
「大丈夫。あなたは間違っていないわ。女に支配されてるのが気に入らないんでしょ?なら、女に仕返しをしてやればいいじゃない。力のない女なんて簡単に支配できるわ。わたしと一緒に復讐しましょう?」
「本当ですか?ありがとうございます!僕は、ずっと女に苦しめられてきました……!でも、あなたのような素晴らしい女性に出会えてよかった!これからよろしくお願いします!!」
いやいやいやいや!!!!(大声)
違うじゃん!そういう話じゃなくない!?
これじゃダメだって!ちゃんと現実を見ないと! 現実の弱者男性はもっと大変な目にあってるの!
わたしの頭の中にはいつの間にか弱者男性しかいないのではないだろうか
いかんいかん!このままでは弱者男性にとって都合の良い存在になりかねないぞ!!
ここはひとつ、現実に戻って弱者男性について考えてみることにしよう まずは身近なところから行こう
息子はいつも弱者男性のことをかわいそうだと言う でも、息子は弱者男性がどういう生活をしているのか全く知らないのだ
息子は弱者男性がかわいそうだと思うだけで、具体的にどんなことをされているのかは分からない
つまり、弱者男性がかわいそうと思うだけで、息子は弱者男性を助けようと思わないのだ
かわいそうだと思うだけで何もしないのなら、それはただの偽善だ
次に、夫は毎日毎日弱者男性の悪口ばかり言っている しかし、弱者男性のことはよく分かっていないようだ
弱者男性と直接会ったこともないのに、弱者男性のことが嫌いらしい
なぜ夫が弱者男性の事をここまで毛嫌いするのかはよくわからない
だから夫の頭の中も、結局はわたしと同じで弱者男性に支配されていることだろう
そして最後に、夫には友人がいない
もし、弱者男性に友情を感じているというのなら、それは夫とは相容れない思想の持ち主ということだ
以上から、やはりわたしの頭の中に弱者男性は存在しないと言える
うん、これで安心だ