以前ここでちびまる子ちゃんのエピソードを教えてもらったのだが、
日本人、とくに静岡県民の良さが凝縮されているような話だと思う。
■ 藤木のひきょうを直す会の全容
ある日、藤木の卑怯に心底うんざりしていたまる子・永沢・小杉・山根の4名は、藤木の卑怯は子供のうちに直しておいた方が良いと考え、「藤木のひきょうを直す会」を旗揚げし、放課後に藤木の卑怯の直し方について真剣に議論することを取り決めた。
ちなみに関連動画にある”藤木のテーマ「卑怯者」”は会の旗揚げが決定する直前に藤木が心の中で歌っているもので卑怯な自分に対する嫌悪と半ば開き直っているかのような歌詞が秀逸である。
話し合いの前半戦は永沢主導の下、卑怯について各自で調査・研究した事を発表し、それに対しての意見を述べ合うというグループディスカッション形式がとられ、小学3年生にもかかわらず大学のゼミ顔負けの本格的な議論が行われた。
しかし…
話し合いが後半戦に差し掛かると当初の議題から大きく脱線し、何故か個性を生かした自分の将来像についてが議論され始めた。というのも卑怯は他人に迷惑をかけるものではあるが、本人からすれば危険な状況下に直面した際に、己の身を守る事のできる才能であり、個性として受け入れるべきではないか?という流れになったためである。
いつしか小杉はメタボを生かして相撲取り、山根は胃腸の弱さを生かしてモデル、永沢は玉ねぎのような頭を生かして玉ねぎおじさんのお店のマスターという短所ともいうべき個性を一種の才能であると前向きに考え、将来に想いを巡らせ始めた。
結局、藤木の卑怯を直す方法は見つけられなかったが、この話し合いを通して子供たちが、お互いの個性を尊重し合い、自らの将来の可能性を模索する事ができたという点では、決して無駄ではなかったのである。
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