「ひめゆり」を観て欲しい。駄文でもこの思いを伝えたくて書く。
ポレポレ東中野という映画館で映画を観た時に「ひめゆり」の予告が上映されていた。先月人生初の沖縄に行ったばかりということもあり、記憶の片隅にずっと残っていて今日観に行ってきた。毎年この時期に上映してるらしい。
ひめゆりの塔、名前を聞いたことがあってもどういう場所で何があったのかは知らない人が多いんじゃないかと思う。この映画はひめゆり学徒隊として沖縄戦に動員された女学生の証言を記録したドキュメンタリーだ。
内容は稚拙な文章では現しきれない。記憶力も良く無いので一言一句覚えてるわけでもない。ただそれでもこの映画を日本人全員に観て欲しい気持ちが溢れている。「この悲劇を繰り返さないために〜」とか「今でもウクライナで〜」とかそういうことを言いたいんじゃない。この映画は教科書で一文ですまされる断絶した過去の歴史ではなく、母や祖母や曾祖母が経験した、する可能性があった、だれもが自分自身に関係する話なんだと思う。(実際に証言されてる方のお孫さんが映画を観に来ていた)
捕虜になると嬲り殺しにされると教えられたアメリカ軍に包囲された暗い壕の中で、ガス弾を投げ込まれる。布を水に濡らして口に当てようとしても水は無い。自分の尿で濡らした布を口に当て、少しでも新鮮な空気を吸おうとゴツゴツの岩の隙間に顔を埋める。苦しくて息が出来ない中でも「お母さん助けて、お父さん助けて、先生助けて」と叫ばずにはいられなかった。という証言があった。
泣いたね。泣いた。映画館で。暗くて良かった。
当方元陸自。催涙ガス焚いてガスマスクの効果を体感しましょう!って訓練があったんだけどマジで息が出来ない。口も喉も肺も痛くて息を吸えない。顔、というか露出している皮膚は日焼けに熱湯をかけられてるように痛い。当然目は開けられない。訓練用に弱めた催涙ガスでこの有様なのに、10代の少女が、想像も出来ないような恐怖の中で、息も出来ない状況で、それでも助けを求めるしかなかった。考えただけで胸が張り裂けそうだった。
彼女達だけが悲惨だったのではなく、沖縄全体で同様の悲しく辛いことがあったんだと思う。ただ忘れたかった忌まわしい過去を、証言し残してくれたおかげで歴史に埋もれなかった。彼女達のことを絶対に知らなければいけないとは言わないが知るべきだとは思う。
何度も繰り返すが映画「ひめゆり」を観て欲しい。DVD化も配信もされていない。金曜までポレポレ東中野でやってる。都民、観てくれ。都民じゃなくても観てくれ。今調べたら東京以外でも大阪、福島、島根でもやってるみたいだ。観てくれ。
凄惨な沖縄戦の悲劇を繰り返さないための米軍基地や南西諸島防衛戦力の整備なのだが、当事者の沖縄県民に反対派が多いのが困り物だ。 「沖縄が地球上のこの位置に存在する限り、次...