2021-12-24

今日読んだ本。

ゴールデン街コーリング』(馳星周

 クラムノベル作家 馳星周自伝小説馳星周先生若い頃にゴールデン街の「深夜プラス1」でアルバイトをしていた頃のことをモチーフとして書かれた。

あらすじ

 バブル時代。本好きの大学生坂本は、ゴールデン街バーマーロウ」でバーテンのバイトをしていた。コメディアン書評家の斎藤顕の勧めで上京し、ハードボイルドミステリ冒険小説好きの本読みが集まるというマーロウで働くことになったものの、斎藤顕の酒癖の悪さとゴールデン街酔っぱらい達に辟易し、心が鬱屈した中年のように老けてしまっていた。

 そんな坂本を、ナベさんやリリーバイト仲間の田丸や常連客など、ゴールデン街の仲間達が慰め支えてくれていた。

 ところが、そんなゴールデン街に暗雲が立ち込める。地上げ屋達がゴールデン街土地に目を着けたのだ。なかなか土地や店を手放そうとしない、ゴールデン街の人々に業を煮やした地上げ屋が、店に放火しているとの噂が立つ。そこで、坂本敬愛するナベさんがゴールデン街を守ろうと立ち上がったのだが……。


増田感想

 これが馳星周先生の書いた小説なのか!? 最近の馳先生作品をさっぱり読んでいなかったので、文体の変わりように驚いた。地の文が柔らかい。トゲトゲしていない。ものを投擲しないし、あんまり呪詛言葉を吐かない。ひぇぇ、まるで別人! でも根のピュアなところは昔のまま残っている。

 ノスタルジックストーリーだ。昔のこと書いてあるんだから当たり前か。あー、青春だなぁって感じ。同じような経験はないけど気持ちだけは共通するような若い懐かしい時代自分にもあるから、同時に思い出してしんみりしてしまう。

 直近に『鎮魂歌』を読んだので、坂本が犬を飼いたいって思ってるシーンで『鎮魂歌』の主人公の一人郭秋生を思い出してふふってなった。

 どうしても斎藤顕をゆるせない坂本、許してやれと諭すナベさんや佳子母さん、どっちの気持ちもわかる気がするのは自分も年を取ったからかな。

 最近の馳先生作品も読んでみようかなー。

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