2021-05-12

ワクチン接種の24時間対応必要

もちろんあったほうが望ましいだろう。

仕事関係で夜のほうが都合の良い人が一定数いることや、集中する予約を分散化すること、より速く接種を進めることを考えると、夜間対応があるに越したことはない。


ただ、急増する感染者や濃厚接触者への対応現場疲弊する中で、余剰人員がない中で、新たに24時間対応を行うというのは現実的ではない。

この点はおそらく、医師会了解を取り付けた上で、無理のない範囲で、現実的対応可能機関普段から夜間対応している救急医療機関)に引き受けてもらうことになったのだろう。

手順としては抜かりなく、問題なくやっているように見える。

全国初の取り組みであり、その行動力に、多くの人が賛辞を送るだろう。


しかし、この発表の方法は適切であったのか。

会見内容だけ見ると、接種する大多数の人からすると、コンビニみたいで便利だ、画期的だとなる。

ただ実際に対応するのは、おそらくマンパワー的に余裕があり、夜間対応による影響が少ない一部の機関だけだろう。

言ってみれば、ごく一部の限定的対応であるものを、万人に価値があるように大きく見せる。広報常套手段だ。

大きく見せて、実際の作業量が少なければ費用対効果が高いし、作業が大変だったとしても、職員利害関係者がカバーすればすむことなので、普段はこのような手法問題になることは少ない。


しかし今回の場合、全国の医療機関で苦労している方々の中には、現場に余計な負荷がかかるように見えて、あまり好意的に捉えない人もいるのではないか

その点でリスクのある発表の仕方であったと思う。

おそらくコロナの打開策が見えず、支援策タマ切れになる中で、「強いリーダーシップ」を発揮することが前面に出てしまった結果なのだろう。


内容は事実だし、先駆的な取り組みであるのは間違いないけれども、もっと小さく事務的な扱いでも良かったではないかと思う。

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