大手VTuber事務所のにじさんじは、とにかく所属タレント数の多さばかりに目が行きがち。
しかし、男女の配信者でのコラボや凸が恒常的にというか、ごくごく普通に配信される数少ない事務所であることも見逃せない。
そもそも実質男子禁制or女子禁制みたいな配信が大半のVTuber界隈で、こんなに男女の垣根が存在しない箱は貴重と言っていい。
とはいえ、男女混成コラボ自体が簡単かというと、そんなことはないのが実情だったりする。
特に難しい立ち回りを強いられるのは、女性ライバーの方から能動的に男性ライバーに絡んでいくケースで、受ける方の男性ライバーのファンから
「なんだコイツ、ただのファンか?売名行為か?それとも体の良い男漁りか?」
などと誤解されないよう、適切な距離感でやり取りできないと、男性ライバー側のファンを敵に回すことになり、ファンを増やす以上にアンチを増やす結果になってしまうという現実があるのだ。
特に、男性ライバー側ばかり面白いムーブをしていて、女性ライバー側が絡みに行っといて気の利いた返しの一つもできないみたいな構図になると、結構ヤバい。
その意味では、人気女性ライバーの中でも本間ひまわり・笹木咲・椎名唯華などは葛葉・叶・社築といった男性ライバーと対等かつ面白いプロレスを展開できるため、男性ライバーファンからも評価が高い。
一方で星川サラが人気がある反面「クソガキムーブが不快」などと叩かれていたりするのも、多分ここらへんの話が関係している。
というわけで、女性ライバーがいきなり男性ライバーと絡もうとするのは極めてリスキーなため、最初のうちはソロ配信もしくは同期のみとコラボしつつ、女性ライバー同士で「ビジネスてぇてぇ」も込みで、じっくり親睦を深めるプロセスを踏むという、一種のテンプレが出来上がると。
ちなみに、男性ライバーから女性ライバーへの声掛けは、よほど露骨に「女のケツ追っかけ回してるムーブ」でもない限り、そこまで嫌悪の対象にならなかったりする。
なぜなら、そういうのを気にするナイーブなファンは今やその殆どが、ホロライブという新天地に旅立ってしまったからである。
あと、厄介系の女性ライバーファンはコーンなどと揶揄される反面、同担拒否みたいな感覚はほぼ皆無というのも、盛大には荒れない一因かも。