主人公の柴くんが1学年上の秋山くんにうっかり公開告白をしてしまったことからの、かなりハード目の虐めシーンから物語が始まる。
電子書籍のサンプルは虐めシーンまでなので読んでかなり引いたけど、何となく外れの予感がせず、買って読んだらすごく良かった。まさに萌の塊。BLとしては変則的な設定のようで萌の基本が詰まっている。
柴くんのモノローグが十数年前のケータイ小説を彷彿とさせる。登場人物がガラケー使ってるのもあって、めっちゃノスタルジック。今時秋山くん一味みたいな不良も天然記念物だしな……。
番外編の智美ちゃんと秋山くんが男同士なのに百合百合しくていい。
pixivコミックで途中まで読んで気になったので買った。コインランドリーで偶々出会った工場労働者のイーサンと流れ者のマイク。ランドリーでは素っ気なかったマイクだったが、ある夜彼は怪我を負ってイーサンの部屋に転がり込む。
……というあらすじで全部語り終える話なのだが、絵柄よし雰囲気よしで、これまた萌の塊。萌を語るには小難しい話や設定は要らんのだなぁー、と唸ってしまった。
特にマイクの心理描写がカワイイ。そして、ラブシーンでは変に受けが乙女化せずに徹底してガチムチぶつかり稽古なのも好印象。しかし、イーサンの胸がはだけるシーンはラッコ鍋を思い出して笑ってしまったな……w
描写的にアメリカのデトロイトとかなんかそんな感じの廃れた街が舞台っぽい感じがする。そして台詞回しや文化から、作者は日本人ではないのだろうなって感じがするのだが、噂をされた人がくしゃみをしたりなど、日本の漫画あるある表現も出てきたりしてなんかよくわからない。まあ、別にどこの国の何人が描いたものでもいいのだが、グローバル時代だなぁ、としみじみしてしまった。
ここのところ、BL小説を書いていて自分の作品には萌が足りないんだよな……と思い悩んでいたところ、これらの漫画たちを読んで萌の基本に立ち返れてよかった。
小説読めよ、小説の参考にしたいなら
偶々最近、感想書くほどの小説読んでないだけ。