真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
それを別のものとして扱えばよい。
例えばウサギの肉を食いたければ“一羽”と数えて「これは鶏肉だからセーフ」といって切り抜けよ。
相手がウミガメのスープを出してきたら気にせず食べて、後で「あのスープにそんなものが入っているなんて知らなかった」と取り繕えばいい。
そして「私がそれを食べてはダメなことを料理人は知らなかった。誰も悪くない」とフォローしておけば完璧だ。
この二つは様々なことに応用可能なので、君がベジタリアンだったとしても血となり肉となってくれるだろう。
タバコや酒なんてない方がいい、だけどそれを必要としている人間は多くいる。
無理やり取り上げたら何らかの支障が出るが、かといって歯止めをかけないと医療費もバカにならない。
「余分に金を払う」か、「これを期にすっぱりやめる」か。
しかし、それを今まで当たり前のように享受していた者からすれば“その二択を迫ってくること自体”が煩わしいのだ。
レジ袋の有料化が不満なのも、なんだかんだでそこに集約される。
もちろんその他の理由を挙げようと思えばいくらでも可能だが惑わされてはいけない。
彼らは論点を逸らしたり一時的に身代わりを立てて、本当に語るべき問題点を遠ざけているに過ぎないからだ。
私が傭兵だった頃の話をしよう。
同期に「トリガーハッピーのジョン」ってのがいたんだが、奴はその二つ名が示すとおり隙あらば銃を撃とうとする。
そんなジョンの口癖はこうだった。
「俺は好きで撃ってるわけじゃない。この手に銃がなければ引き金を引いてはいなかった」
それは奴の見え透いた言い訳だったが、同時に本質を突いていた。
少なくとも、大量射殺事件に対し「暴力的なゲームの影響が大きい」なんていう大統領よりはラジカルだろう。
「さっさとバッグに商品をつめろ」