2019-12-23

嫌いな人の葬儀

というのは、行かなければならないだろうか。

嫌いな人、というのは、高校時代部活顧問だ。

私の高校時代はここ10年以内の話なので、ちょうど体罰だとか、体育会系だとかが問題視され始めたころの話だ。世間煽りを受けて謹慎も食らった人だ。私が告発した。

顧問昭和体育会系体現したような人だった。

暴言暴力。厳しくすることで人を縛ろうとする。ステレオタイプのど真ん中を行っていた。

もうこのご時世には生息できないだろう典型的な人だ。

まあこの度、正真正銘亡くなったのだけど。病気だったらしい。

風邪なんて甘えだ。引くやつが悪い。

なんて言って、高熱でへたり込んだ私に怒鳴り散らした人も、病気には負けたらしい。あっけないことだ。

容態が悪かったこから一度しぶとく生き返ったかと思えば、コロッと亡くなった。

電話で聞いたときは「へーそうなんだ」と、友人に恋人ができた報告のようにどうでもいい感想を述べた。

私が部活大会で優勝した時も、

「お前の優勝はどうでもいい」

とバッサリ切り捨て、私より弱く成績の低い先輩後輩(こういう驕りが嫌いだったのだろう)を褒めたたえた顧問だ。

まさか私に悲しんでもらえるとは思っていないだろう。いや、傲慢だったから、真意はわからないし、わかりたくもないけれど。

それの意趣返しをするつもりはないが、私もあなたの死はどうでもいい。

とはいえ、聞くまでは悲しんだり、ショックを受けるかなと思っていたので、自分でも薄情だなと思った。

から葬儀の日程を聞かれたけれど、電話確認することもなかったから、わからないと答えた。

すると、落胆されたのだ。私が顧問を今でも憎み嫌っていると知っている親が。私だって落胆した。親に。

お葬式やお通夜というのは、故人を悼みたい人のために開かれると思っている。

なので私が参加するのは間違いなのだ

とはいえ、私の所属するコミュニティ田舎のもので、流石に参加しないととチクチク言われるのだ。

私が死んだとき顧問は来てほしくなかったので、私も参加したくないのだけれど。

参列した場合くそ笑んでしま可能だってある。

ああ、こんなことなら、恋人の一人でも作って、クリスマスなので行けませんと言える空気を作っておけばよかった。

なんてことを考えてしまうくらいだ。

もういいか行きたくないで通してしまおうか。

さようなら顧問。大嫌いな人。

私はあなたが亡くなって清々しい気分だ。

  • 行かなきゃいいじゃん。 「あの人は葬式に来なかった」とか延々と言われる環境なの? 部活の同窓会的なものとかで? 仮にそうなったとしても「都合が悪く行けなかった」で済むでし...

  • 単純に増田が楽な方を選べばいいでしょ チクチク言われるのを回避する為にちょっと焼香だけしに行くってのも決してコスパ悪い行動ではないし、 適当な都合をつけて全く行かない事に...

  • わたしなら行かない一択だが、田舎社会もわかるので 焼香だけして先に帰るのもありかな。 葬式は「故人を悼みたい人のため」のものではない。 「生き残った人たちの今後のため」...

  • あの世なんてない。天国も地獄もない。ただ灰になってゆくのを見届けて今までの恨みや陰惨な気持ちを清算してしまいなさい。これからのあなたの人生を生きるために区切りをつけに...

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