世間で言えば勝ち組だと思うが、なんだか人生無駄にした気がしている
昨日まで自分の人生に満足していた。普通に暮らせるし家族もいるし将来もそこまで不安じゃない。
満足した、というより無理やり満足させたというほうが正確かもしれない。
職場ではパワハラ上司、理不尽な客に何日も徹夜させられた。労働時間でいえば労基署が何回入ってもおかしくない。
もちろん残業代なんてフルで出ない。今とは違う生き残りをかけて歯をくいしばるのが当然の時代だった
上が詰まっているから10年昇進していない。俺が無能なせいもあろうがバブル期に入社してれば課長くらいにはなっていた気がする。
それでも満足していた。俺は仕事が好きで、苦労も楽しめる性格だと思い込んだ。上司や客からの理不尽な要求もいい経験だと。
40を過ぎた今、低みを見すぎたのではないかと後悔し始めた。会社は業績順調で職場環境はだいぶよくなった。
徹夜とかサビ残なんて20代の子達に言っても信じてもらえない。
サバイバルの時代を長く生き過ぎたせいで、定時に帰れる環境になっても帰ることに罪悪感を持ってしまう。土日フルで休むことも。
社内のやらなくていい雑用を率先してやってしまう。恩を売りまくることがサバイバルするための術だと思い込んでいたから。
間違っていると思っても声をあげずに淡々と取り組むようになってしまった。波風立てないのがサバイバルするための条件だと思ったから。
結果的に固有スキルのほとんどないハードワークだけが取り柄の調整型人間になった。