田んぼの間を走って県道に出て、古びたスーパーの駐車場を横切り高校周辺の路地に入る。
ランニングしている野球部員がふざけて追っかけてきて、少し気持ちがほぐれた。まだ自分も高校生ぐらいに見えるだろうか。
駅の裏に自転車を止めて、地下道を通る。貧乏そうな老人が一人横切り、私の前を歩く女子高生は
とか話してる。
何となく自分が笑われたような気持になって、早足で彼女たちを追い抜いた。
芥川の「河童」を借りた。少女終末旅行に出てきたので物語と何か関係があるのか気になった。
高校。通信の高校に通っていたことがコンプレックスで、実際高校生活ってどんな感じなのかなって思って色々想像したりした。
行きたいなら努力して行ってみれば良いのだけど、自分のやりたいことに対して何も自信が持てなくて、自分が活かされる場所を求めようともしない。
案外不幸になっても平気で生きてしまって、でもある日大切な人から「あなたはそれで満足なんだね」って言われたら
「本当はやりたいことも、欲しいものもあった。でも諦めるしかなかったんだ、こうするしかなかったんだ」
って叫びたくなるのだと思う。
絶望のどん底でやっと楽になったのに「損だ」「得だ」と囃したてられるのが堪らなく苦痛で、
でも決して現状に満足しているわけではなくて、でも何で何もしないのかよく分からない。
「成長」って何なのだろう?
スーパーにも学校帰りの高校生がちらほらいた。しばらく店内を徘徊してアーモンドチョコとナタデココグミを買った。
それほど食べたいとも思わなかったが買っておいたほうが得なのかなと。
帰ってから買ったお菓子を食べたが一度に食べてしまい苦しくなってしまった。
夢に小学生の頃のいじめっ子が出てきた。逃げようとする彼の胸ぐらを掴んで
「これから度々、心の中の後ろめたい気持ちが、後ろ暗い過去が、チクチクと顔を出して、お前を苦しめ離さない」
と言ってやった。
2度寝して起きたのが11時半。