UXを専門にしているが、これほどなイベントは他に知らなかった。
恥ずかしながら、buildersconへの理解がなく、特典をみて個人スポンサーへと申し込んでしまった。
しかしながら、行ったところ、個人スポンサー特典で約束されている「別途用意の部屋での充電等が可能」というのはなかった。結局は一般参加者と変わらないし、懇親会まで立ちっぱなしが多いし、充電もできないし、何のために15,000円払ったかよくわからない。
個人スポンサー特典が契約であると仮定するなら、全く契約を遂行しないという運営にはしびれた。
◯ 会場費は最低単価であるはずなのに経費はどこにいった
私はbuilderscon tokyo 2017に、懇親会のためにいったわけでも、朝食のためにいったわけでもなく、セッションを聞きにいったわけだ。登壇者がコンテンツであり、そのコンテンツを「1. 快適に」「2. 楽しむために」個人スポンサー料金を支払った。
しかしながら、快適に、という部分は、座れる部屋どころか電源がある部屋も案内されなかった。じゃあ、楽しむために、はどうだったかというと、楽しくなかったわけではない。けれど、その登壇者ってゲスト以外は何も支払われていないんでしょ?
簡単に考えて、7,500円と15,000円の間を雑にとって1万円が100人としても100万円。スポンサーの協賛費で100万を切ることはないと思うと最低200万円。
それに対して、カンファレンスで一番お金がかかる部分は「慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科にご協賛いただけることになり」(会場費協賛)でかかったとしても会場費は最低単価なはずなのに200万円はどこに消えた。
そう思うと、懇親会の食事はおいしかった。知りうる限りのカンファレンスで一番おいしかった。フルーツもよかった。
朝食もいろいろでてたし、あれ、ん?ということは、私が受益するはずだった快適さも、コンテンツメーカーであるはずの登壇者にも支払われずに、何となくイベントの格を高めるところに使われたの?
そういえば、何か顔をだして写真撮影するパネルも奥の方にあって、話を聞いたら「このために作った」と言われた。
ん?
◯ 「知らなかった、を聞く」というコンセプトはどこに
いろいろ聞いたけど、みんな「知らなかった」ってどれぐらいあった?結局はいろいろな分野の登壇者集めてしゃべってもらっただけでコンセプトとかなくない?
別に人件費とるなといわないし、ぜひ日給はとってほしいけど、スタッフって当日そんなに暇だったの?
そんな弁当食べてる時間あるなら、個人スポンサーの特典ちゃんと用意するなりやることあったよね。「すばらしいイベント」をつくりあげるために、スタッフ弁当も懇親会も朝食も最高級のものではないといけないってこと、あるの?
UXは時間軸に分けられることが多く、そういう意味では予期的UXはすばらしかった。他のカンファレンスにみられない高額な参加費、ちょっと行きにくい場所、豪華なベストスピーカー賞の用意。すばらしく予期的UXは高かったといっていい。iPhoneを買った時の開封の儀と雰囲気は似ている。
けど、実際あけたら、iPhoneどころか、文鎮が入ってた感じしかしなかった。予期的UXが高かったからこそ、「これもだめ」「あれもだめ」というすばらしいUX体験をさせてもらった。
いろいろ書きたかったけど、もう書くのも馬鹿げてるからやめておく。
とりあえず、私は来年いかないし、周りにもやめておけというつもり。箔付けをしたいなら、違うやり方の方がいいと思う。あれはスピーカーもスポンサーもみんな気の毒だ。