2017-05-12

痴漢されたときに考えたこと

電車に乗るようになったのは社会人からだが、過去に数回痴漢されたことがある。

そのときにどんなことを考えたか痴漢被害者代表して語る気はないが、あくまで一例として書いてみる。

1. 体が触れてるな

まず、身体接触への気付き。混雑した電車のなかで体が触れてしまうのはしょうがないこともある。

2. 触れ方が不自然だな

次はこれである電車の揺れによる接触、混雑による接触とは違う触れ方をしてくる。

揺れに便乗して触れるタイプは、揺れるタイミング微妙にずれていたり、不自然なまでに触れている時間が長かったりする。あと、触れる場所ピンポイントで尻とか、そのあたり。

混雑による接触の場合、不自然下半身押し付けてくることが多い(痴漢でない場合男性は極力下半身が触れないよう、腰を引いてくれる人が多い(その努力には頭が下がる))。

3. 誰だ?

窓への映り込みなどから痴漢している人物確認する。

4. 告発する?

次に、どのタイミングで周囲に言うべきか悩む。今大きな声で「痴漢です」と言ったら、この車内はどうなるだろう、駅まではまだ遠い。その間をどうやってもたせるか。先に手を抑えるべきか。後ろ手で男性の腕をつかめるか?振り払われたらどうしよう。駅につく直前まで待とう……。

5.冤罪だったらどうしよう

もし、こんなに触れられていても、万一冤罪だったら?という怖さが出てくる。この人に家族は、子は、親は、仕事は?私のひとことですべてが崩れてしまうのではないか? 冤罪であってもなくても、この電車通勤に使う。となると、最寄り駅を把握するのは容易だ。報復されたらどうしよう。そう思うと「痴漢です」の一言が出てこない。

6. ここで泣き寝入りしたら新たな被害者が出るのでは?

痴漢再犯率は高いと聞く。ここで私が泣き寝入りしたら、新たな被害者が出るのではないか。もしかしたら痴漢行為エスカレートしていくのではないか。やはりここで私が告発するべきではないか

7.もうすぐ駅だ。言うぞ……言うぞ……

駅が近づいてくる。そろそろ痴漢告発タイミングだ。言わなければ。でも何て?「痴漢です」?どれくらいの音量で? きっと電車が遅れたら他の乗客には面倒くさそうな顔されるんだろうな……。いや、「痴漢です」と言って「違います」って言われたらどうしよう。怒鳴られたら怖いな。クソっ。

8. ええい、ままよ

駅に停車した。ドアが開く。よし、「ちか……」。ドン、と押しのけられた。人を押し分けホームから階段を駆け上がっていく痴漢の姿が見える。あ、逃げた?

……以上である。ちなみに2回ほど追いかけた。1回はヒールを履いてたために早く走れなくて撒かれた。もう1回は、改札を出た直後に追いついたもののなんと声をかけていいかからなかったこと、冤罪可能性が頭によぎってしまったこと、報復可能性、相手の抱える家族仕事のことが脳裏にかすめ、取り押さえるにあたり痴漢をしてきたであろう人間の腕を掴まなくてはならない嫌悪感の強さに負けて、何もできなかった。

結果的にいえば泣き寝入りしている。自分が不甲斐ない。

ただ、冤罪男性と同様、女性も恐れています。人1人の人生を壊してしまうほどの言葉を発するのは怖いんだ。

  • 痴漢された男だけど大差ないわ。

  • 痴漢冤罪のこと軽く考えてるでしょ 「人生が終わる」ってどういうことかわかってないでしょ その人だけでなく、家族も巻き込んで地獄に落とすんだぞ 何十年にも渡って 場合によって...

  • 「この人痴漢です!」って言うの勇気いるよね、普通の人なら相手の人生がメチャクチャになっちゃうって分かるものね、本当に共感する。 自分は一度しか痴漢に遭ったことが無いの...

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