国内で発行された漫画や書籍、雑誌を著者や出版社の許可を得ずに無料公開する
インターネットの投稿サイトが5月初旬まで開設されていたことが8日、分かった。
現在は閉鎖されているが、無断公開された作品は数万点を超えるとみられる。
著作権法に違反する可能性が高く、大手出版社は警視庁に相談するとともに、近く実態を公表して被害を訴える方針だ。
サイトには「新着タイトル」「一般コミック・同人」「雑誌」などのカテゴリーごとに
投稿された書籍の表紙が表示されていた。表紙の1つを選ぶと投稿日や発売日、ページ数、投稿者名とともに閲覧ボタンが示され、クリックすれば作品のカラー画像が閲覧できる仕組みだった。
無断で公開されたとみられる作品は今年3月時点で計3万5000点に上った。
ただ5月3日にサイトは閉鎖され、現在は閲覧できない状態になっている。
サイトに大量のデータを送り付けるサイバー攻撃を受けた可能性があるという。
サイトには「著作権違反ファイルのアップロードをしないでください」などの注意事項が記載されていたが、
知的財産の取り扱い方針と削除要請の受付フォームもあったが、運営会社名や所在地、連絡先の記載はなかった。
被害を把握した大手出版社などはこれまでサイト側に作品の削除を複数回にわたって要請していた。
しかし削除されても再び掲載されるといった事態が続き、一部の出版社は警視庁に相談していた。
文化庁著作権課によると、著作物を著作権者の許可なくネットに公開し、