2016-10-19

駅乃みちかで揉めている間に渋谷ではオタク外国人勝利を収めていた

2016年10月18日の22時過ぎ、渋谷スクランブル交差点の街頭ビジョンでPorter Robinson & Madeonの『Shelter』アニメーションMV世界初公開された。

Porter Robinson & Madeon - Shelter (Official Video) (Short Film with A-1 Pictures & Crunchyroll) https://youtu.be/fzQ6gRAEoy0

Porter RobinsonはアメリカDJ/トラックメーカーである

重度のオタクとしても知られており、『あの夏で待ってる』の山乃檸檬(CV:田村ゆかり)の台詞サンプリングして自曲に使用したこと、そのサンプリングはきちんと制作元に使用許諾を得ていたことなどで一部のオタクが盛り上がっていた。

MadeonはPorter Robinsonの友人であり、彼もDJ/トラックメーカーで『Shelter』の共同制作者だが、MV制作についてはPorter Robinson主導のため、解説割愛させていただく。

A-1 PicturesはPorter Robinsonが大好きな『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』や『アイドルマスターシリーズアニメーション制作会社であり、今回のMVではアイマス活躍した赤井俊文河野恵が起用されている。

インタビューによると、Porter Robinsonは明確な理由を以てA-1 Pictures指名しており、MVを作る段階においては河野恵以外有り得ないと言っていたとのこと。

まり、『一介の曲が作れるオタク外人が自らの妄想原案として現代的なオタクの嗜好・文脈がしっかり盛り込まれMVを一流アニメ制作会社と作り上げて渋谷スクランブル交差点という超パブリックスペース世界初公開した』というわけだ。

インタビューでも触れられているDaft PunkMVは決して現代オタクの好みではないし、日本アニメ(ーター)見本市のTeddyLoidは現代的なオタク嗜好全開でMVとしても成り立っているが作曲家主導ではない。そして、どちらも渋谷スクランブル交差点では流れなかった)

自分は「これを日本オタクトラックメーカーが先に御旗を掲げて成し遂げられなかった」ことがなぜかとても悔しくて、何がそんなに悔しいのか懊悩しながらこの文をしたためていたのだが、ようやく悔しさの理由がわかった。こんな情けない社会では外国人に先を行かれるのも無理もない。

なにせその頃、日本ではパブリックスペースに登るコラボレーションキャラクターの是非について日替わりで喧々諤々してる有様なのだから

ちょうど今は『駅乃みちか』。しかもこのキャラ至ってはパブリックスペースに出てこないらしいのに、オタクフェミニスト今日もまだ千日議論が繰り広げられている。

これではよしんば日本オタクトラックメーカーにアニメ制作依頼できるほどの元手があったとしても、アニメ文化にもそれらへの理解とも縁遠い渋谷のど真ん中で、自分妄想全開オタクアニメMVを公開しようだなんて、打診どころか冗談でも言いづらいだろう。

そんな中でこんなカッコイイことをオタク外国人が成し遂げたんだから、もうちょっとがんばれよ日本。と思いました。

  • 野口英世にしたってLEDの中村修二にしたって、日本人が国内で過大に認めることなんてあまりないんだよ。 ジブリにしたところで世界的な評価があるわけで。これをもって自分は身内を...

  • Porter Robinsonは世界的DJという肩書きと、EDMというリア充の極みなファクターによる「臭さ」の相殺に成功してたのも一因と思う 悲しいが日本人はオタクだと内輪志向、リア充はオタク的...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん