2016-08-28

ビリギャル」の努力論がどうしても受け入れられない

少し前に学年一のギャルがビリだけど慶応大学がなんちゃらっていう映画流行った。

超絶ブラック企業(月間400時間稼働の制作会社)にいた私は、忙しいにも関わらずワンマン社長命令でこの映画を見に行かせられた。

内容はみんな大好きな「ダメな奴が努力して報われて良かった」系。

ジャンプ漫画みたいなもんだ。

しかも裏話として実は良い高校にいて地頭は良かった等もあるようだ。

そういった裏設定までキン肉マンナルトと同じだなと感じた。

映画自体面白かったし、この先生指導方法共感する部分もあった。

しかし、どうしても受け入れられない描写があった。

いや、正確に言えばこのシーンを大絶賛する周りに対して嫌悪感を抱いてしまう。


それが毎日朝まで勉強して日中の授業中に寝る」というシーンだ。

確かに予備校のほうが指導が的確かもしれない。

それでも授業中に机に突っ伏した状態での睡眠は浅いだろうし、何よりこの根性論会社と同じ気持ちの悪さを感じた。

納期ギリギリ要件追加を行い、計画も何も無視するクライアントと、それを受け入れて社員強要する会社を思い出させた。

ちなみに会社ではこのシーンが大絶賛だった。

「やっぱり寝る間を削ってでも何が何でもやり切ることが大事やな」と社長は涙を浮かべながら熱く語っていた。

もうさ、こういう「ギリギリで頑張って目標クリア」系を賞賛するのやめようよ。

あと寝る間を惜しんでのなんちゃらを賞賛するのやめようよ。

コツコツ頑張ろうよ。

時間より効率を上げることを賞賛しようよ。

結局その数カ月後、私は心も体も壊れて仕事ができなくなってしまった。

1年以上も無職だ。ギャルでは無いが社会でビリになってしまった。

あの映画サムネイル画像を見るたび吐きそうになるんだ。

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