2015-07-26

東京オリンピック

東京オリンピックエンブレム

この類いのものは何がなんでも批評まとわりつく。ダサイ、これじゃない、

私はそういう事はあまり気にしていない、一流のデザイナーが死にものぐるいで作っているのだから、目には段々なじんでくるだろうし、

ダサイとかそういう批評はおきなくなるだろう。しかし、私は他のところで疑問が浮き上がっている。

今回のエンブレム募集の条件は以下だ。

東京ADC賞」、「TDC賞」、「JAGDA新人賞」、「亀倉雄策賞」、「ニューヨークADC賞」、「D&AD賞」、「ONE SHOW DESIGN」

のふたつ以上を受賞している事というとてもハードルが高いことになっている、この条件を満たす人たちは100人しかいない。

そして今回の、佐野研二郎

この方は博報堂出身で、今現在MRDESIGNという個人事務所を抱えている。超売れっ子広告デザイナー

業界では知らない人がいない。この人の作る物は明快で、気持ちがよくて、かわいい。親しみ易いものを作るデザイナーだ。

そして彼はものすごい量を作る、多分エンブレムが2つ採用されていたが、その裏で何千種類も検証していることは容易に想像できる。

そして、広告出身者だけあって、プレゼンも上手い。

エンブレムプレゼンムービーを拝見したが、写真幾何学をあわせて展開させましょうということが見て取れる。

しかし、その手法はとても流行手法次世代に語り継がれるオリンピックデザインにはそぐわない手法であると私は考えるのだ、

彼は前回、1964年東京オリンピックポスターデザインにとても感銘を受けている、尊敬しすぎているのだ、

シンプルにしようとしすぎると、前回のデザインと同じになってしまう(前回のオリンピックエンブレムテクスチャのついた日の丸)

前回に敬意を抱きつつ、新しいものを作ることを考えすぎていたと思う。

今回のこのエンブレムは一番売れているデザイナーが作っただけにすぎない。

過去仕事評価されてこの人ならいいかという思いで審査員の方も選んだに違いない。

確かに彼はすごい、尊敬できる部分が多いにある、売れているには理由がある。

著名な方々がこぞって集まって審査員をして、一番売れているデザイナーデザインしたエンブレムを選ぶ。

そんな事で良いのだろうか、冒頭でデザインについては心配しないと書いたが、確かにこのエンブレムは目になじんでくるだろう。

しかし、世に残るデザインとしてはつまらなすぎる。もっと良いものが、目に耐えない斬新なものがあったのではないか、

流行手法でないデザインがあったのではないかと思うのだ、

クリエイティブクリエイティブ言われている頭の柔そうなふりした集団でさえ、このような決定しか出来ないのだ。

私は不安になる、オリンピックがただの金儲けの道具になることが。

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