「女房にさ、給料を全部渡してるんだ。でもな、何に使っているかさっぱりわからないんだよ。あいつも看護師だから収入が充分にあるはずなんだけどな。あ、子供は1人でもう成人しているよ。女房と子供は実家暮らし。おかげで私の単身赴任生活はギリギリなんだ。単身赴任と言ったってお金があまりにないから自由に遊べるわけでもないんだよ。でもあいつがいったい何に使ってるんだかわからないんだよ。男がいるとか、ブランド物とか高価な指輪を買っているわけでもなさそうだし。本人が言うには住宅ローンに当てているって言うんだけど、私の給料の8割を持ってく必要もないと思うんだよな。一度何に使ってるか聞いてみたんだ。オレ少し足りないんだけど、って。常識的にそんなに必要ないだろう、って。そしたら。"貴方の常識と私の常識が違うの」"って言われたよ。俺の常識ってそんなにおかしいのかな。」
まくしたてるようにそう彼は語ったのです。
それを聞いて僕は、ええーっ、こーゆー"バブル期に固定ローンで家買って奥さんにサイフ握られて身動きできなくなってる人"って本当に実在するんだー、ニュースやブログや本だけで登場するような人、だと思っていたのにー、と妙に感心したのでした。なんだか僕の世代にはあまりこーゆーバブル期のステレオタイプな男性像の人はいなくて、あまり話を聞いたことがない。しかもあまり、こういう家庭のことを口にする人はあまりいないし。
「でさ、俺も明細を見せてくれ、って言ったんだけど、なんだか複雑でよくわからないんだよな。収支が合ってるのか合ってないのかよくわからない。ああいう細かい計算は苦手でさ、だから仕方なく女房の言うとおりにしているんだよ。ケンカにもならないしな。」
彼は続けて喋っているのでした。
僕はその人が、妻に全部金銭管理を任せる理由も、きちんと使用用途を把握しようとしない理由も僕にはまったく理解不能だったのだけど、だからと言って自分より年下である僕のような若輩者から"金銭の収支はきちんと確認して把握すべきですよ"、なんて正論を言われるのは、あまり嬉しいことでもないだろうし、よくよく彼の語り口調を聴いていると、ああ、これは相談ではなく世間話にかこつけた単なる愚痴なんだな、と言うことがわかったので、
「信頼してお金の管理を任せられるってことは幸せなんだと思いますよ」
と自分でもあまりに寒気がするあたりさわりのない偽善者が吐きそうなセリフを微笑みながら伝えることに留めたのです。彼の方もそうかもしれんな、と独り言のようにつぶやいて、僕たちは休憩時間を終わらせたのでした。
アラサーだけど、結婚したら奥さんに給料全部渡してお小遣い制、って当然のようにやってる男周りにいっぱいいるぜ。
今共働きが主流なんで、奥さんだけが一方的に予算を管理、ってことにはならなさそう よくあるのは共同の口座にふたりとも入れて、小遣いは二人の了解をとらずに自由に使える金とし...
むしろ田舎は共働きなのかもしれないが、東京だと見てる限り意外とすぐ専業主婦になっちゃうケースが多い。 子供産んで復職〜とかいいつつなんだかんだでそのまま主婦化するのは凄...
なるほど東京限定だとそんな感じか。いや俺も勤務先東京だけど限りなく千葉に近い位置なんで都会の主流の感覚は語れねーなあ。 ところで財布が奥さんに握られる問題なんだけど、問...
増田です 彼の問題はどちらもです 小遣いが少なすぎて苦しいことと、何に使っているかもよくわからないことです。 ただ、奥さんが不気味というかんじではなく、問い詰めてもケンカ...
横だが給料2割でも生活出来るんだぜという遠回しな自慢ではと斜め上の発想 つか奥さんは実家暮らしで自分は単身赴任で住宅ローン、ってどの住宅のローンだよ。 奥さんの実家のロ...
増田です 上手くいっているならいいんじゃないですか 上手くいっている場合さすがに収支を把握していると思いますよ 彼の場合は、彼が生活苦しいのに さらに妻の収支を把握しよう...
増田です ああ、実家というのは彼が バブル期に組んだ住宅ローンで買った家のことです 彼と妻と彼の子供用の家です。 (彼は実家と言っていましたが、その場合は実家とは言いません...