https://www.yomiuri.co.jp/national/20210827-OYT1T50346/
また、今パラリンピックには出場できないとのことで、残念極まりない。
事故原因については報道からわかる限りで言うと、オペレーターの判断ミスによるところも大きいようだ。
これをもって、「自動運転は間違っていなかった」という声もあるが、要はオペレーターを乗せないと走れないレベルの自動運転しかできていないということである。
例えば、waymoの自動運転ではもうオペレーターはなしでも運転が許可されており、実際に運用もされている。
オペレーター込みでの自動運転システムにならざるを得ないのがトヨタの現状ということだ。
当然オペレーションもトヨタ自動車の責任のもと行われており、本事故は100%トヨタ自動車に責任がある。
事故自体も非常に残念なのだが、その後の豊田社長の対応が悲惨極まりない。
自動運転という困難な課題を真剣に捉えているか疑われるレベルなので、書いておきたい。
「視覚障害者などの多様な方」は普通の道路にもいるし、決して特殊な環境ではない。
障害者がいるだけで環境を特殊扱いするというのは、ある意味差別的な発言であるようにさえ思う。
多様性をリードするパラリンピックのスポンサー企業の経営者として、言ってはいけない発言だ。
また、本事故は道路交通法で歩行者優先と定められている横断歩道での接触事故だ。
注意義務は自動車側にあり、歩行者のせいでないし、視覚障害のせいでもない。
被害者の視覚障害が要因であるような言い方は取り下げて、謙虚に豊田の自動運転のオペレーションのレベルが低かったことを認めるべきだ。
事故発生が起きたのが、26日の昼なのに27日以降の報道しか無い。
なぜ当日発表できなかったのか。
ツイッターでは迅速な対応だったとの声もあるが、発表後初手が謝罪だっただけで、事故からは時間が経過している。
たとえば最近のみずほのシステム障害なんかも当日謝罪会見を開いている。対応はむしろ遅い。
各社の記事を読む限り、自社サイトで謝罪した動画の文言を抜粋したニュースしか見られない。
そのかわりに、自社の動画Youtubeチャンネルで社員からの生ぬるい質問だけ答えており、マスコミからの追求を受けていない。
まったくもって経営者の責務を果たしているとは言えないが、動画では「社長の私がこうして出ている」と言わんばかりだ。
その動画はこれ↓
タイトルが「トライアスロンのトヨタ7」となっており、もともと他のコンテンツのついでという体裁になっており、冒頭でおまけ程度にふれるだけ。
国民の期待を背負って臨んでいた選手を出場できなくさせた大きな事故なのに、ありえない扱いだ。
以上のように、トヨタ社長の対応はかなり残念なのだが、各社の報道は手ぬるい。
どの会社が真面目にジャーナリズムに取り組んでいるか測るいい機会なのかもしれない。
また、河村市長が金メダルをかじった件でトヨタは抗議文を出して市長は公開謝罪会見に追い込まれたが、
本件はパラリンピックに出られなくなってしまったという点だけでもそれ以上の大きい話である。