2018-03-27

ヒトとモノとカネと解雇規制そして

会社経営している知り合いに誘われて飲んできた。

日本解雇規制が強すぎる」

そう愚痴っていた。

使えなくてクビにしたい社員がいるが、この規制のせいで儘ならないということらしい。

私はSES契約客先常駐形態で働く格安底辺IT作業員で、経営のことは全くわからないので

適当に相槌を打つことしかできなかったが、考えてみれば他人事ではない。

2020年を過ぎたら解雇される可能性が高い、そんな立場であることを忘れていた。

というわけで帰ってきてから日本解雇についての法律判断、状況を調べてみた。

思ったこ

解雇規制が強いって本当か?

解雇するには色々と条件や手続きがあるようだ。

雇用関係とは言っても結局は人間関係なのだから関係精算が面倒なのが当然か。

◆ 現行の解雇規制おかしい?

→ そうは思えなかった。手間がかかるけど。

特に規制のせいで社員解雇できない、という主張は理解に苦しむ。

やるべきことは大体決まっているのだから粛々とそれを進めればいいのではないか

面倒くさいとか暇がないというのは言い訳にもならん(普段仕事でもそうだろう)。

解雇規制が緩和あるいは廃止されて誰が、何が嬉しいのか?

→ 誰も幸せにならないと思う。どいつもこいつも無責任になるだけで。

口入れ屋は喜ぶか。

雇用流動性によって正社員が増える。のか?

→ それは派遣とかフリーランスだらけになったとでも言うべき状況だろう。実態としては。

要するに…

必要な時だけ来てほしい」「不要になったらいなくなって欲しい」という要求なわけだ。

完全にモノ扱い。しか無自覚

セフレデリヘルだって、昔のアッシー君メッシーだって露骨にこんな要求をされれば業腹じゃないだろうか。

人間関係というのは儘ならないもので、それは世の中の「前提条件」だと思う。

それを踏まえて価値を創出するためにヒトは組織し、計画し、協力し、教育し、努力し、勉强し、評価するんだと思う。

でも解雇規制を悪いものと感じている人たちにとっては、儘ならない関係性は「解決すべき課題」なんだろう。

他者を都合よく扱いたいという欲求を、良いものであるナチュラルに感じている心の在りようは、恐ろしいな。

ここまで書いてきて思ったが、雇用の調整や流動化という観点からは、解雇規制を緩和・撤廃する意味がないな。

気楽に無責任に低コスト他者を使いたければ、これまでどおり派遣や、私達みたいな立場人間を買い叩けばいい。

まあ、解雇で揉めた時の処理の効率化という意味はあるか。

…本当は、他者真剣に「評価」すれば済むだけの話なのにな。

解雇」できないのは規制のせいではなく、評価を下すという行為に伴う面倒事から逃げているからだ。

他者雇用して利益を得る立場人間他者を「評価」する義務から逃げてはならないと思う。

余談

規制」はお上勝手に思いつきで適当に作ったものではなく、過去悲惨歴史を教訓とした

人々の知恵の結晶の一つだ。

個人が気づいた問題点やアラなど既に織り込み済みで成立している(≒ベストプラクティス)のだろうな、と思いました。

  • 解雇規制、厳しいよ正直。 何でも企業側が都合よくやられちゃ困るけど、どうしようもないクズの首切りも中々できないの。 中途採用するからって経歴だの経験だの聞いてさ、「でき...

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