22歳くらいの頃、夜眠れないようになり部屋で寝酒を始めた。
最初は缶チューハイ。200ml一本で気持ちよく入眠できた気がした。
家の階段で転んだり壁に頭をぶつけたり、記憶をなくすこともしばしば。
それでも何か楽しくて、幸せな気分で眠りにつけていた、当時は。
仕事に支障をきたすことはなかったし酒代で困窮するわけでもなかった。
そして30歳を過ぎた頃、貰い物のロイヤルサルートが美味しくて赤ワインからチェンジ。
一晩でボトル1/3から2/3も飲むようになってだんだん(これはマズイかも)と思うようになってきた。遅すぎるけど。
家族に隠れて飲んでた訳じゃないし(まあ自分の部屋だけど)昼間は飲まない。手も震えない。
自分はまだアル中じゃないと思っていた。会社の健康診断で問題もなかった。
でもこれからずっと今のペースで飲み続けたらきっと40歳くらいで死ぬんだろうなと思うようになった。
眠れないなら病院で睡眠導入剤を処方してもらえばよかったのだ。
でも当時はアルコールによる多幸感から離れられず、眠るためと言い訳をして酒を止める気は全くなかった。
月並みだが、恋の病にかかり飲食物が喉を通らなくなり、急に酒が欲しくなくなってそのまま飲まなくなったのである。
それ以前にも交際相手はいた。おぼこ娘でも高齢処女でもなかった。
片想いでもなく相手に振り回されていたわけでもないが、なぜかその恋に夢中、胸がいっぱいで何も食べられなくなっていたのだ。
ずっとその状態なら死ぬのだが幸い食欲は戻った。酒だけが欲しくなくなった。断酒するつもりはなかったのに。
なんだかんだ恋にうつつを抜かしているうちに、夜眠れないこともなくなった。
ぶっちゃけ激しい○ックスで疲れ果てあっという間に寝てしまうのだ。
数年後、その相手と結婚しそれから月日は流れたがアルコールはほぼ口にしていない。
アルコール依存ブロガーさんがはてなで話題になっていたのを見てふと自分のことを思い出して書いてみた。
[追記1/29]
上では触れなかったが、飲酒を始めたころからスポーツジムにも通い始めていた。酒以外で眠る方法を探す気はあった。
のめりこむたちなので、かなりムキになって取り組んでいたと思う。
ストレッチ、ランニング、マシントレーニング、エアロバイクなどのメニューをこなし平日は2時間、土日はさらにプールで2kmほど泳ぎ3、4時間もジムにいた。
もともと痩せて薄い体型だったがうっすら筋肉がつき、体脂肪率はずっと17から19%くらい。(女です)
だけどヘロヘロになるまで運動しても逆効果だった。運動のあとは余計酒がうまいのである。
トレーニングしながら、帰って飲む酒を楽しみにするようになっていった。
この頃はスコッチウィスキーのロイヤルサルートから始まって国産ウィスキーの余市、響、山崎など色々飲むのが楽しくなっていたので睡眠導入剤のことは忘れてしまった。
http://www.ask.or.jp/shinkoprocess.html ここの定義だと私は依存症との境界線にいたということになる。
12年もの間大量飲酒しながら境界線にとどまっていられたのだ。危なかった。
断酒から10年近くたったが、その間一滴も飲まなかったわけではない。ビールやワインで乾杯する機会は何度かあった。
やっぱりおいしいと思ったが、一杯で充分だった。元の大量飲酒に戻らなかったところをみると脳のアルコール回路はできていなかったのだろう。
今回件のブロガーさんのアル卒宣言の記事やそのブコメなどを見て、当時の自分がいかに危うい状態にあったかということを思い知らされた。
能天気だった。断酒したのも自分の意志じゃないしなんの努力もしていない。
そもそも断酒する気もなかった。減らしたいなあ、いつかそのうち、お金がなくなったらやめるだろうなあ、みたいなことは思っていたが。
たまたま振り返る機会を得てこうしてつらつら書いてみると、本当にバカだったな。今生きていられるのも運が良かったからだろうな。
どうせ「みんな何かに酔っぱらってなきゃやってられなかったんだ」ってどっかのハゲピエロみたいな台詞を呟きたかったんだろそういうの分かる
こういう、理想的な相手と恋に落ちたことでこれまで悩んでいたことが一気に解決されたっていう話よく聞くし、それはすごく結構なことだと思うのだけど、そういう相手に出会えてい...
このまえも翌日健康診断なこと忘れて焼酎飲んでた。 で、 http://anond.hatelabo.jp/20170127122059 「12年間、一日も途切れることなく酒を飲み続けた」 これよんで、 僕は医者ではないし自分も...