はてなキーワード: 永久機関とは
はてサは
とかわめいてるけど、
とは言わないよね。いったい何でだろうね。
そういえば、長妻が
「ホメオパシーが間違っているかどうかは厚労省が調べてみる必要がある」
発言したよね。
http://b.hatena.ne.jp/entry/www.47news.jp/CN/201008/CN2010082501000383.html
これって
「南京事件があったかどうかは文科省/外務省が調べる必要がある」
というのとほとんど同じレベルのトンデモ発言なんだよね。調べるも何も、1060乗倍に薄められたレメディには元の物質は1原子・1分子たりとも残ってないことがほとんど確実なんだからね。例えば食塩が100gぐらいあったとして、その中にはナトリウムや塩素の原子はたかだか1024個程度しか含まれてないんだからね。こんなことはまともな高校生なら誰でも知ってることだからね。
はてサ理論で言うと、民主党は長妻を除名しない限りトンデモ政党と見なされてもしかたがないはずだよねえ?
さあ、はてサ君達はリフレ派と同じレベルで民主党を叩いてくれるのかな?乞うご期待!
Apeman んなもん、永久機関が不可能なのと同じで調べるまでもない。税金の無駄遣い!/ただまあ、厚労省が公式に否定することに意味がないとはいえないが……。 2010/08/25
おおっと早速来た。何だその弱腰。「税金の無駄遣い!」じゃ普通の政治家に対する批判でしかないし、しかも余分な留保までついてるし。
あな美しきかな党派性。
当方単なるリーマンなんだけれど、ひょんなことから1億くらいの金が転がって来た。
アジアに移住することも考えたけど、この額だと不安が残り過ぎる。
かといってリーマン生活を続けるのにも疲れたのでなんとかしたい。そういうわけで、不動産経営をもくろんでいる。
物件を確保し、風呂トイレキッチン共同ベッドとネット付きの部屋を用意して客をつける。
母校の大学近くに物件を確保して、学生需要と学生を終えても大学周りをウロウロしてる奴らの需要を取り込む。
「ちょっと一人暮らししてみたい」から「収入少ないけど相部屋はイヤ」って感じの層を取り込み
俺自身がそこで常駐管理人として暮らすことで、ハーフニートの永久機関にならないだろうか。
ちょっとおまいら思いつくことバーっと書いてくれませんか。色々考えたいんで。
シェアハウスは利回りはいいとされているけど、現在東京にそこそこ増えて来てて、
今更参戦ってのはちょっと怖いかもしれない。
「まおゆう」読んでみた。
内容は「アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー」とありがちなRPG批判と
読後の素朴な疑問としてまず思ったのは「魔法のある世界で地球の経済学は通用するのか?」ということ。
魔法のエネルギーはどこからくるのか(マナとか?)、とか地球の物理学が通用するのかとか、
物理システムでさえ互換性がないのなら、地球の経済学は向こうの世界ではほとんど役に立たないものになる可能性が高い。
まあ、たぶん通用しないと思う。
ルーラが使えただけで世界経済は全く違ったものになるだろうから。
たとえば魔法のエネルギーを使えば、永久機関も作れるかもしれない。
でもこの小説の主眼はここにはないだろうな。
「まおゆう」は経済学の考え方を利用したメタRPG文法による古典RPGのリビルド作品、
でも経済学の話が本当に必要だったかといわれるとそうでもない。
でも経済の話を抜きにすると、「バイキンマンはアンパンマンにお金をもらって街を襲ってました」
という話くらいの内容になってしまう。
後半に物語の圧力はどこから働いているのかという謎も結局はわからなかったしな。
パチンカーを引き寄せるデバイスとやらの仕様を具体的に示せないと、妄想止まりだよ。
そんなものを作るのは事実上実現不可能だから妄想扱いされている訳だから、不可能じゃないというなら自分がまず示せば良い。アニメーションだとかキャラクターで釣るとかアホみたいなアイデアじゃなくて、ちゃんと実効性のある具体的なアイデアをな。
「パチンコ以上のエンターテインメント」だとか言っても、何の中身もないって分からないか?結局、パチンカーを引き寄せて金を落とさせるデバイスを作れば、パチンカーが引き寄せられて金を落とすんだって言い張ってるだけだろ。そんなものを実際に作るのは物凄く困難、はっきり言えば事実上不可能なのに、そこを完全にスルーして誤魔化してるよな。
ある日の午前。
少し前に述べたとおり俺が座っている席は窓際であり、そこは春の暖かな日差しに当たりうつらうつらと舟を漕ぎまどろむことができるいわば桃源郷、アルカディアなのであるが、この日の日差しは特に気持ちよくしかもそのときの授業は特に眠気を誘う英語であったもんだから、俺はある意味永久機関と呼んでもいいあの水飲み鳥のごとく首をカクカクさせつつ覚醒と睡眠の間に流れる三途の川を渡す船の上で船頭と渡し賃について押し問答を繰り広げることになってしまった。およそ5分程度すったもんだを続けた末、俺と船頭も何とか渡し賃について合意を得てさあ彼岸に渡らんと意識を手放しかけたとき、それは突然やってきた。
「――――んガっ!?」
いきなり後ろにもンの凄い力で引っ張られたと思ったら後頭部にとてつもない痛みが走った。
「~~~~~ッ、なぁにしやがるっ!?」
おま、打ち所が悪ければ死に至るほど危険な行為だぞ今のは、と憤然とした思いを胸に振り返りそう怒鳴った俺が見たのは、涼宮山ハルヒの――思えば初めて見る――デザートイーグルのマズルフラッシュの瞬間の映像のような笑顔だった。もし笑顔に温度が付随するのだとしたら、重度の火傷を負ってしまっているだろう。
「気が付いたでごわすぅ!!」
……ええい、唾を飛ばすな唾を。何に気が付いたんだ。
「どうしてこんな簡単なことに気が付かなかったのでごわすかなあ!!」
「だから何が!」
「無いんだったら、自分で立ち上げればいいではないでごわすか!!」
「だぁから何を!?」
「――――部活でごわすぅ!」
は。
「……わかった。でもまぁ、取りあえず今は落ち着け」
「ちょっと何でごわすかその冷めた反応は!? もうちょっとおんしもこの発見を喜んでほしいものでごわす!」
「ほれ、今は……」
授業中だから――ってオイ!?
「えー、『One hundred million and two thousand years from now, I has been loving you.』ここの訳し方ですが――」
「せんせー、すいません、そのちょっと前の『Words can't say of th-is time I've been waiting to share my love with you.』の訳がちょっとおかしい気がするんですが」
「え? えーと……ああ! ごめんなさい、正しくは――」
無視かよ!? なんだそれ!? 「涼宮山の相手はオマエに任せるから後はよろしく」って態度の表れかコノヤロウ先生も谷口も国木田も朝倉川もその他諸々のクラスメイトも!?
てかハルヒもほら、俺たち完全にないがしろにされてしまっているんだぞ、ここはさすがに怒るのが正当だと思うんだ俺は。
「――そうでごわすな、授業中でごわした。ちょっとはしゃぎすぎたでごんす。だから授業後に詳しく説明することにしたでごわすから、授業後はそのまま大人しくしているでどすこいよ?」
ええええええスルーか、この状況をスルーか!? もうちょっと反応しろよ、クラス内立ち位置についての危急存亡のとき(俺の)なんだよ!
「部屋…………部屋……うむむ」
ぐう……と、とにかく。
流石に授業中に騒ぐことはダメだと思う心はあるのか、ハルヒは大人しく引き下がり何事かブツブツ呟きながら席についたのだった。
現代社会における新聞の立ち位置 というより、フランス革命あたりからこっち、ずっとマスコミはそう。
『パンがなければお菓子を』発言はマリーアントワネットではなく、マスコミが革命を起こすために(新聞を売るために)でっち上げた風説の流布
ドイツのナチスがプロパガンダ=広報によりドイツ内を洗脳していたことは有名
戦時中の日本に置いても、新聞は軍に有利な情報のみを流して、洗脳工作をしていたことは有名
戦後一時期、日本が良かったのは、わりと、そう言う物が解体されて力が弱かったから、技術が素直に伸びやすかった。
と思っている。
マスコミを絶対に信じるな!とは、言わないんです。マスコミを疑って下さい。
特に人間は、自分が理解しやすいことをマスコミが言うと信じるという傾向にあります。
これは、逆に言えば、理解しやすい、もっともらしい嘘を言えば、ウソを真実として報道できるという事になります(上記マリー参照 永久機関の説明文も同じ理論で書かれている)
マスコミを疑い、正しく科学を伸ばして、日本を豊かにするために、自分を疑って下さい。自分が信じていることが間違っているかも。という事を考えてみて下さい。
マジ、オモウ。オネガイ
え?この世?
まず人は100年で死ぬジャン?
あと、熱量保存の法則と、エントロピーの法則によって 世界にも寿命があることはわかっているじゃん?
だから、この世はものすごく寿命が長いだけで、永久機関じゃないよ?
※俺的理解 解説
この世の熱量は分散しているだけで一定である
一般的に言うエネルギーとは、ある熱量と、ある熱量の温度差を使って『何か』を得ることである。
どんな運動もロス(エントロピー)があり、差があった熱量の差がすこし小さくなる。
世界の温度が完全に縮まって、世界の温度が完全に均一になったら、そこからエネルギーを取り出すことは不可能。(というか分子・原子すらも熱の差だと考えれば、分子・原子の区別無く等しい状況なので、無に等しい状態になる)
よって、エントロピーにより、世界はいつか完全なる無と近似できる状態に遷移する。これは、世界の死といっても過言ではない。
ビックバンとはこの逆で、完全に均一だった世界を突き崩し、温度差を広げていく現象の事だった。温度に差が出来ることで、分子・原子、いろいろな物が生まれることができた。
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090319ddlk14040128000c.html
仮にも全国紙の記者様ともあろう者が、何でこんなのに引っかかれるのか不思議で仕方ない。採用条件に「バカ」があるんじゃないかと心配になってくる。
ふと思ったんだけど、物理やってない連中って発電機がエネルギーの変換装置に過ぎないことが分ってないんじゃないか。漠然と「電気を作る機械」としか思ってなくて、電気自体は目に見えないから「原材料」に思いが至らない。だもんで永久機関(紛いも含む)なんぞに引っかかっちゃう、と。
これって高校物理レベル以下のことなんだけどそれができてない。
なら基礎物理を中学で教えればちっとは改善されるのか?されないんじゃいかな。
俗に言う理系的センスって「目に見えないものを概念化して具体的に取り扱えること」だと思うのよ。たとえば分数が理解できない奴なんかが理系的センスが無い奴、ってことになる。
そりゃ分数だったら何回も勉強すればそのうちに理解できるようになるだろうけど、生まれつきセンスに乏しいと目新しい永久機関を見るたび「すっげー」ってなっちゃうんじゃないの?これは教育だけじゃ改善されないぞ。
ちょっとでも熱力学が身に付いていれば永久機関っぽいのに対してはまず疑ってかかるけど、センスの無い奴には学校で教えた程度じゃ本当の意味では身に付かないから。「エネルギー保存則」を知ってても「なんちゃらエネルギー機関」と結び付けられないから。
知識を与えるだけじゃなくて使えるようにするとこまで踏み込まんと、センスの無い奴の救済にならんよ。
あっちの増田だけど
それが議論の骨子に関わる誤りなのかどうかは、当然全体を検討しないと分からないわけでさ。
例の増田の論証方法だと、主題がどれかは確定できない。引用→批判以上に拡大することは止めたいようで、一時ダメ本という全体への評価も取り下げたのだが、すぐに前言撤回。これも形式論理的あやまりに鈍感なんだ。
一つのミスの重大性から人格否定に持ち込んで本を全否定というのが彼のお気に入りの方法なんだろう。一文字の誤字脱字から著者批判、会社批判、世界批判とエスカレートできるんだけど、高校レベル以下永久機関レベルの間違いだって。まあ修辞でもなく事実そうだし。
イレギュラーな方法として簡便法や修辞の一種としてはありだと思うが、彼は修辞と現実をリアルになにより無意識に行き来する人なんでねえ。
まあ簡便法はいいんだけど、簡便法でうまくいかないことをいつどう察知するか。気づかなくても趣味の問題で片付けていいのかもしれんね。瑣末な問題だとか人それぞれ問題意識だという論法で回収してやれば、相手にしなくていいらしいし。
http://anond.hatelabo.jp/20081123031743 にもトラバ。あっちの増田。
遊びだけど、
元
あのさー、彼は「論証しようとしてない」って言ってるんだよね。だからそこは突っ込んでも仕方ない。
彼の問題意識からしてそこは些末な点なんだから、適当に済ませてしまいたいと考えるのはむしろ自然だし、適当に済ませたと見られたいという意図も彼にはあったんだろ。だったらそれでいいじゃん。
あのさー、ニセ科学は「論証しようとしてない」って言ってるんだよね。だからそこは突っ込んでも仕方ない。
ニセ科学の問題意識からしてそこは些末な点なんだから、適当に済ませてしまいたいと考えるのはむしろ自然だし、適当に済ませたと見られたいという意図もニセ科学にはあったんだろ。だったらそれでいいじゃん。
これはさすがに否定するんだよね。
例の増田を擁護している君なんだけど、これニセ科学を擁護する文章になっちゃうよ。ニセ科学の問題意識は、真に科学的であるかどうかなんてどうでもいいのだから、彼らの言い分を議論することなく鵜呑みにするしかなくなる。
なぜそうなるかといえば、「問題意識」、「ニセ科学」の正否が全体を規定するから。ニセ科学なら否定、問題なら肯定。
つまり、こういう文章は、まったく意味がない。形式的に無意味ってか。問題意識が全てを決するなら、それだけ論じるのがエッセンスに到達するショートカットだろ。君はわかって書いているけど。
ぱっとみて循環した文章を書く人は、永久機関、高校レベル以下という評価と変わりないレベルだと思うよ。ヒトとして門前払いのレベル。一つを見て全部を否定するならそういうこと。そこは君が水村に対して下した評価と同じだね。例の増田でもいいけど。
ところで君は「簡単に分からないニセ科学」にはひっかかってしまうの?簡便法は通用しないかもよ。
理系以外の理系素養の希薄化が問題だと思うんだが、どうだろうか。たとえば、少し古い話になるけど、
ジェネパックス 水から発電する新エネルギー=ウォーターエネルギーシステム(WES)の開発に成功
どう見ても詐欺か何かの類にしか見えないシステムなのに、一部の国会議員までもがこれに絡んでしまうというていたらく。リンク先の議員達の経歴は知らんが、当人達にそれなりの理系の素養があるなら、こういう怪しいシロモノは最初から門前払いしているはず。類似の詐欺としては「永久機関」ネタがあるが、アントニオ猪木が一時期広告塔みたいな事をしてたっけな。
「理系離れを何とかしよう!」というのは、理系分野の就職を増やそうという事とは別に、日本人全体の理系の素養を高めようという観点も追加されるべきだと思う。そうでなければ、文系で、しかもそれなりの地位の人すらいつまで経っても前述のような詐欺のカモにされ続けるわけだ。これって、社会全体からしてみればものすごい無駄だと思う。一部の人間(理系の職種)のレベルを上げるのも重要だけど、理系とは疎遠な人間にもあまねく理系の素養を持たせていけば、色々な無駄が減って社会が今よりもスムーズに回るんじゃんないだろうか。
暦の上ではひとつの節目。ほら、と指折り数えるように季節は過ぎ行く。夏と秋の間には確かにのっぺりと横たわるものがあり、それが僕らの気づかない進度で歩を進めた。徐々に徐々に森羅万象、そこかしこにその歩みの影を落としていった。僕らは気づかなかった。何故なら海はまだ青く、膝までつかった水温が迫りくるものが到来する時が遥か遠く先であることを語った。
際限なく無限増殖する細胞のような入道雲は今にも落ちてきそうな程低く、僕らの町と空との間には気持ちの優しい屈強な巨人がその四肢でもって落ちてくるものを支えていたに違いない。それほど空の不透明度は低く、ときおり聞こえる巨人の唸り声や大地を擦って踵からつま先へと重心を移動するときの運びまで僕には雑音なくクリアに染みた。巨人が身を呈して守るこの町には軍事基地があり、そのお膝元では軍人の天下となっている。昔からの住人である人々には笑顔を顔に張りつける以外には生きぬく術がなかった。長い長い歴史の中で培われた護身術のひとつである。
今しがた西の方から飛行機が飛び立った。
「あ、また飛行機」
僕は銛を片手に堤防の岩肌が突き出した場所に腰掛けた少女の方を見て、呟くように言った。強い日差しの下でもなお黒い印象的に短い髪を風が撫でた。分け目なく乱れた前髪を手で払うようにしてから、彼女はその褐色に焼けた肌を惜しげもなく露出させたキャミソールに点々とついた水飛沫のあとを人差し指で追った。波礁のかけらが今また振りかかる。
「珍しいね。何かあったのかな?ここんとこ見なかったのにね」
有無は膝丈のジーンズをロールアップしたパンツから出した足をぶらぶらとさせ、パンツのポケットからメンソールの煙草の箱を出して包みのセロファンを開けて言った。
「有無。タバコやめろって」と僕は即座に咎める。
「またぁ。ほんと親みたいなこと言うね、コムは。いいじゃない別に。何がどうなるものでもなし」
フリップトップの箱を開けて、銀紙を取り去る。ぎゅうぎゅうに詰った20本のうち1本を抜き取り、首から提げたヘンプのライター入れから百円ライターを出して火をつけて有無は笑った。
「コムじゃねぇよ。虚無。間違えんな」
僕は口を尖らせて言った。
「知ってる?籠みたいなの被った人が時代劇とかに出てくるじゃない、アレ『虚無僧』って言うんだよ。あんたと一緒。おかたいのよ、あんた僧侶だから」
有無はけらけらと笑っていた。僕は口がたたないのでいつもこうやって最後には有無にオチをつけられてしまう。僕は僧侶ではないのだけど、有無の言うように「おかたい」のかも知れない。確かにうまいことを言うかも知れないがそれでも駄目なものは駄目だと思う。僕はそれ以上は取り合わず、水の中を覗くレンズで水中の魚の動きを追った。前かがみになり静かに刺激しないように獲物の動きを観察した。ふくらはぎの半分ほどの深さしかないこんな浅瀬でも魚はいるのだ。僕は彼らに悟られぬよう体を空気中の成分と同化させねばならない、水上で構えた銛の影だって彼らには察知出来るからだ。自分を狙う者の殺気を読めぬようではとてもじゃないけど自然界では生きてゆけない。僕はそういったことを父から習った。僕の銛が水中に落とされる。
「オオッシャ!」
僕は思わず拳を天に突き出し、歓声をあげた。銛の先には体をよじる反復運動を繰り返す魚がまだ息を絶えずにいた。その大きさは「大物」とは言いがたいが、とりあえずは僕がしとめた。僕は有無の顔を見る。
「すごいじゃない。上達したのね」
彼女は少し感心したような表情で、フィルターの近くまで吸った煙草を指に挟んだまま言った。短く切った髪を耳にかけて露出した耳には銀色のピアスが太陽の陽光を眩しく反射させた。
「その煙草、ポイ捨てすんなよ」
僕は目を細めて、ぴしゃりと言った。
家の玄関の引き戸を音を立てて開け、僕は「ただいま」と言っていつものように帰宅した。玄関先に婆ちゃんが駆けてきて、
「あらあら、おかえり」と迎えてくれた。
僕は獲れた魚が入ったびくを見せ、反応を伺う。婆ちゃんはやはり父には適わない、と言う。だけれど、僕だってそのうち父のように立派に成れるに違いあるまいと思うのだ。晩御飯の食卓にあがった自分の魚を想像して僕はにまりとした。
「虚無、町に行って叔父さんのところに見せてくれば」
婆ちゃんの提案に僕は「そりゃ名案だ」と同意して僕は自転車の籠に魚の入ったびくを載せて跨った。ゆっくりとこぎ出し、加速して町へ向かう坂道を駆け下りてゆく。頬にあたる風が普段の熱風とはうって変わって心地良いものになっていた。僕は心を躍らせて、叔父の賞賛の言葉と大きな手のひらが頭の上にのせられるのを想像してまたもにやりとした顔つきで自転車をこいだ。僕の着ていた白いTシャツはもう脇のあたりが大きな染みになる程汗を吸収し、ショートパンツは海の匂いが香った。汗でも海水でもいずれにせよ塩くさいのだが、僕の着るものがどれも余所行きではなくとも僕はそんなことは気にとめない。僕は頓着しない。
町の中心部にある叔父さんの経営する釣具店へ向けて、僕はひたすら自転車をこいだ。
栄えた大きな通りは夕ともなれば軍人で溢れる。彼らはそこで日々鬱憤を晴らすように酒を飲み、ときには暴力を振るう。そんな空気の中を僕は進んだ。
規模は小さいが売春や買春が行われる繁華街の一角で見慣れぬ光景を発見した。大概、一目でそれと分かる言ってみれば時代錯誤な「売春婦」風の女の人の立ち姿が見うけられるのだが、そのとき僕が見たのは僕と同世代か少し年上ぐらいのあきらかに条例違反であろう年代の女の子の姿である。僕は目を疑ったが真相など確かめる気もなかった。
叔父の釣具店の扉を押すと、「波浪」と客に声を掛ける調子で叔父が言い、
「おう、虚無か。どうした?」
と僕と気づいた叔父は言い直した。
「魚獲れるようになったよ」と僕は答える。やはり期待に違わず叔父は誉めてくれた。
「すごいじゃねぇか。たいしたもんだよ、誰にも教わらずなぁ。銛じゃぁオレも教えられないし。どうだ?この際、針と糸に宗旨変えしねぇか?そしたらオレがみっちり鍛えてやるぞ」
叔父はいつもそう言う。どうにも僕を釣り中間にしたいらしい。
「それじゃぁ、食べられないじゃないの」
と言って共に笑った。
叔母さんの出してくれたオレンジジュースとお菓子を食べながら、叔父さんと話した。
「そういえば、諭くんどうしてるの?オレ昔良く遊んで貰ったよね、銛も上手かった」
「あいつぁ、ダメだ」
急に叔父の顔が険しくなり、僕は余計なことを尋ねた気分になった。叔父は続ける。
「もう、虚無も大人だ。話してもいいだろう。いいか、虚無。おまえはしっかりしてるしそれに頭も良い。おまえだから話すんだぞ」
「うん」と僕は異様な雰囲気に半ば飲まれながら頷いた。
「諭。あいつはなぁ、チンピラだ。軍人の腰ぎんちゃくに成り下がって、ろくでもないことばかりしとる。麻薬の売人とかと組んでおるらしい。最近は地元の子らを軍人に紹介する橋渡しのようなことをやっていると聞いた。要はな、売春の斡旋だ。分かるか?あいつだきゃぁ、クズだ」
「ねぇ、叔父さん。じゃぁもしかして『桜番地』にいた僕と同じぐらいの年の子って…」
僕は恐る恐る尋ねる。
「あぁ、そうだ。昔は『桜番地』はきちんとした風俗街だったけど、今じゃぁ何だ、援助交際っていうのか?すっかり芯まで腐りきっちまったよ、この町も」
叔父が煙草に火をつけたところで叔母が話に入る。
「お父さん、やめなさいな。虚無ちゃんにこんな話。この子はまだ中学生なんだから。そうだ!虚無ちゃん、ご飯食べてく?」
「何を言ってる。虚無はな、そこらのガキとは出来が違うぞ。そこらへんちゃぁんと分かっとる。な?虚無」
僕は収拾をつけられなくなったので、「家で食べる」と言って店を出た。しかし、僕はさっき聞いた叔父の話で頭が一杯だった。僕がこんなにも動揺するのは集団の中に恐らく有無らしき姿を発見してしまったからに他ならない。まさかとは思う。ただ、どうしたらいいかは分からない。
僕は家路に着いた。
いつも魚を狙う場所があって、そこは観光客がくるようなところではなく地形も厳しく地元の子でもおおよそ僕ぐらいしか来ないプライベートな場所であった。今が夏休みだろうとそうでなかろうと、僕はそこで海につかった。 とろけそうな陽気の中有無はけだるそうに切り立った岩の上に立ち、僕を見下ろしている。彼女は紺色のキャミソールを着ていて肩にかかった部分から黒い下着のストラップがはみ出ているのが見えた。僕も彼女の立つところまで岩をよじ登る。爪や指先、そういった箇所が痛んだ。有無はやはり面倒臭そうに煙草を吸っていた。
「今年は客足悪いんだってさ」
彼女は自分の家が営む民宿の話をする。僕の家も観光客相手の商売を多少なりともしているので、そこらへんの話は良く耳にする。今年に限らず年々客足が減ってきているらしい。僕の住む町はそういったことに依った収入が不可欠な町なのだ。切り立った岩のすぐ下の水の中では僕が父から譲り受けた銛が天に向かって真っ直ぐに生えている。それは水没している部分がゆらゆらと正体不明に揺れて、眩しい光りを水面に放った。
「喉乾かない?買ってこようか?」
僕は振り返って有無の顔を見て言った。
「ん」
自分の財布を放り、咥え煙草のまま返事とも言えない返事で答えた。煙草を離した唇から白く風に棚引く煙を吹いて「奢る。あたし炭酸ね」と付け加えた。
ガードレールなどない取りあえず舗装された道路を歩き、生活雑貨から何から売っている商店の前の自動販売機の前に立ち有無の二つ折りの財布を開いてお金を取り出そうとする。銀行のカードや何かの会員証やらが差してあるスペースに異物感を感じて僕はそれを取り出した。僕は思わず絶句して立ち尽くす。コンドーム。男性用避妊具である。丁寧に連なったふたつのそれを慌てて元の場所にしまい、小銭が入るポケット部分から手早く出したお金でジュースを2本買った。有無のいる場所へ戻る最中、ずっと考えていたのだけど僕は僕の妄想を頭から払いのけることが出来はしなかった。
缶を彼女に手渡すとき、偶然とは言いかねるが彼女の服と下着の中に眠るふたつの丘陵のゆるやかなカーブが見えて僕は激しく興奮してしまう。多分原因はさっき財布の中で見た、「性的な行為を行うときの確信」みたいなもので僕のその妄想を確かに現実の場所へ引きづりだすのだ。有無がいくら前かがみの体勢をしていたとしたってそれを覗くのは偶然でなく僕が見たかったからに相違ない。
夏は終わりにさしかかっているようで終わりは一向に見えやしない。まだまだ雲はその力を誇示するかのごとく胸を張って広がりを見せる。空は低く。巨人はさわやかな笑みを浮かべ。
僕は思い切って尋ねた。
「なぁ、おまえ、やったの?」
僕はこれ以上具体的には言えなかった。空気は全ての空間と繋がっていると僕は思っていたのだけど、それは違った。人と人を繋ぐ関係性の濃密によって区切られていたのだ。そして、僕は空気がこれ程硬く固まるものだなんて知らなかった。伝う汗さえも流れ落ちない程度時間が流れた。
「見たんだ?」
と言って有無は目を閉じて立ちあがった。そしてゆっくりとこちらを向き、太陽に背を向け逆光の中褐色の肌が通常よりもそのトーンを落とすのを僕は見た。明度も彩度もが一段落ちる。そして瞼を開いて微笑んで言った。
「そうだよ。セックスしたよ」
僕ははっきりと滑舌良く発音したその単語と服と下着の中から覗いたふくらみを脳裏に描いて、まるで猿のように際限なく永久機関のように終わりなくオナニーした。マスターベーション、自慰行為と言い代えても良い。そう、十年一日のごとく来る日も来る日も布団の中でそればかりしていた。最低の男であった。他にするべきことも見つかりはしなかった。想像が加速してブレーキが利かず、有無は僕の想定した架空の世界の架空の部屋で日を追うごとに一枚ずつ脱いでゆき、日を追うごとに僕のどんな無理な要求にも応えるようになった。そしてある日の夕方一切立ち寄らなくなった海へ行き、計り知れなく大きい太陽ですらすっぽりと難なく包んでゆく水平線を見て自分が一体何者かを己に問うた。
朝起きると適当な袋の中に水着やタオルそういったものを積め込んで、海へ出かけた。銛は持たず、ただ体ひとつで海を泳ぐ。海水中の塩分が浮力を生み僕の体をまるで拒絶するかのように押し上げ水面に浮かせた。僕が潜ることを嫌がっているようでもあった。体中に蔓延した不健康な老廃物を全て排出する腹づもりで、体の奥深く何処かで息を潜める病巣の中核を探し当てねばならない。そうでもしないと僕は存在異議を失うのだ。夜毎陰茎をしごくだけの「もの」であって堪るものか。自分だけが知る海岸線でなく、公衆遊泳場に来ていた。時期もピークではないので割と地元の若者が多いようである。そういった経緯で日がな泳いだ。
僕はこれ以前にだって自慰行為をしていた。考えていた。ずっと。何故僕はこうまでみっともなくならなければいけなかったのか。何故僕はかさぶたを掻き毟るように。何故。何故。そういったことを呟きながら水中から回答の眠った宝箱を探す、見渡す。遊泳中のカップルの片割れで目的も持たずにふらふらと漂い泳ぐ女が平泳ぎの恰好で股の間の小さな布で隠された部分を晒すのを長い間ずっと潜り続けて凝視していた自分を発見したとき、僕は同時に答えをも発見した。なんのことはない。これが僕だったんだ。塩水で目を擦った。
僕は大人になるまでこの自分自身の下半身的問題を平和的に解決出来ない。要するに女を買えない、ということだ。しかしながら僕は望みもしたが勿論憎みもした。有無が買われるという現実を、この両目ではっきりと見ておかなければならなかった。より深く自分を呪う為に。
町へ降りると、金曜だけあって人は多い。都会の盛り場と比べたら本当にちっぽけなものだ。色町『桜番地』へ近づくにつれ、ぎょろぎょろとした目つきであたりを見まわす。ここの色町は変わっている。それらしい店を全部一角に集めただけで、表の通りから丸見えの場所で平然とさも普通のことのように売り・買いが成される。同時に良くある繁華街でもあるから、例えば僕や同級生やなんかが居ても特に誰も咎めない。
僕は諭くんを見つけた。面影が残っていたのですぐに分かった。その後について歩くのは有無と同級生の友達であった。僕の予想は出来れば外れて欲しかった。全員知った顔で、それもクラスの中でも特に大人びていて顔だちが美しく整った者ばかりだった。そして有無は群を抜いている。
僕は叔父さんの家にお使いに行く名目で町に来ていた、そして恐らく彼女らも似たような嘘を並べて来たことであろう。預かってきたトマトを握りつぶした。
何てこった。あいつらか。
僕は自転車の籠の中のトマトを軍人の足元に投げつけた。そして僕自身、我を失い何事か夢中で叫んだ。自分ですら果たして何を言っているのか分からない。僕は右手の中指を立て、
「間座墓!」
と叫んだ。軍人は首だけで振り返り、それから僕の方へ歩みを寄せる。僕よりも40センチは身長が高い彼の眼光は既に「子供のしたこと」を笑って許すような雰囲気ではなかった。軍人はその上等な皮のブーツで僕のももの付け根をポケットに手を突っ込んだままで蹴った。大人の力の衝撃がその箇所から電流のように地面に抜け、さながらアースの役割でも果たしたかのように僕の左足は焼け焦げて落ちた。立っていられなくなり、地面に倒れ込むとすぐ目の前に皮製の靴のつま先がある。目をつぶる暇もなく鼻から大量の血が流れ出して、息が出来なくなった。口の中が熱くて、鼻水と血が混ざってマーブル模様を織り成しその不自然な美しいコントラストを眺めた。涙で視界が利かなくなると、今度はわき腹に針で刺されるような衝撃が訪れた。正体不明の嗚咽を漏らす僕を助けようなどという者は現れるはずもなく、結局は僕が何者であるかを問われるだけだった。彼の顔は笑っていた。
「坂!…国家!」
僕は片足を押さえ膝を付いた姿勢まで体を起こし再び中指を立てた。彼はそれまで顔の表情は笑った形を作って努めていたがその瞬間には完全に笑顔もおちゃらけた態度もなくなった。ポケットから出した拳で僕を思いきり殴りつけた。僕は誰だ?彼は最早軍人として僕を殴らない。そして笑わない。ならば、立ちあがろうとする僕は一体何者だ?今さっきまで軍人であった男は問う。オレは誰だと。オレは一生陰部を擦り続ける醜い生き物か?そんな男か?退いて生きるか?
僕はふいに笑いがこみ上げた。
「オレは海の男だ」
僕は声に出して言った。
彼は飽きたという身振りで友人らしき軍人を連れて、帰っていった。だらりとぶら下がった動かない腕はファイティング・ポーズのつもりだった。
叔父さんの家で目が覚めた。叔父さんは安堵した表情で
「あぁ、良かった。このまま目を開けないんじゃないかと思ったよ。しかし、すげぇ顔だなぁ」
と僕に話し掛ける。叔父さんの説明によると僕は気を失い、そして軍人が帰っていった後で見ていた人達がここまで運んでくれたということらしい。有無がどうなったか知りたかったけれど、そんなことは勿論訊けはしなかった。叔母さんが出してくれたお粥を食べようとして口の中に入れたらすごい衝撃が走って、僕は思わず宙に浮く。
叔父さんも叔母さんも笑って言った。
「虚無の親父さん、未曾有さんもケンカはしたけどさすがに奴らにケンカふっかけるなんざ聞いたことねぇや」
「そうよ。もうちょっと相手を考えなさい。殺されてたかも知れないのよ」
やはり叔母さんは泣き、僕はあとで家族にみっちりと怒られた。
だけれど、僕は自分が何者かを取り戻した。
以前にも増して僕は亡き父のように立派な漁師になろうと強く思う。鋭く切り立った岩壁を背に、汐が引いて膝丈程もなくなった外界から隔絶された知られぬ海で僕は銛を片手に空を見上げた。いつまでも空は夏の様相を呈していて水面に落ちた人影で僕は背後の岩の上に有無がいることを察知する。
「そこだ!」
僕は小指の爪ほどの大きさの小石を放ちながらそう言った。
「久しぶりじゃない」と小石のことには触れずに進める。思わず冗談めかした自分が恥ずかしくなるほど冷静に。
「そうだな」
僕も冷静に。
「虚無、少し変わった?」
「そうかな」
「何してんの?」
「銛の練習。オレはやっぱり漁師になるよ」
「そう」
そんな会話を交わした。有無はメンソールの煙草に火をつけて煙を吐き出すと同時に顔を上げた。僕は相変わらず銛で水の中の地面を形をなぞるように落ちつきなく突ついていた。彼女は指に煙草を挟んだまま、切り立った岩のわずかな取っ掛かりを慎重に滑るように降りた。僕の隣に腰を下ろし尻をつけて砂浜に座る。僕も砂の上に座るが水着が濡れていた為に濡れた砂が尻の形にくっきりとついた。あまりスムーズに言葉が出ない。
「有無は?何になるの?」
僕は沈黙の堰を切るように話し掛ける。
「分からない。あんたのお嫁さんにでもして貰おうかな」
僕が驚いた顔をしていると「冗談よ」と言った。
二人で動きのない海を見ていた。海鳥が遠くの島へ飛んでゆく。すると、有無は立ちあがり
「気持ち良さそうね。あたしも入ろ」
とそのままの姿で駆けて波を掻き分けてその身を浸した。僕があっけにとられ制止する暇もないまま彼女はずぶぬれの恰好で海からあがってきた。
「やっぱ服着たままだと辛いね」
僕の目は彼女の透けた服から浮き出た秘密しか入らず、完全に思考は停止し例えば気の利いたセリフのひとつも出てこないままとめどなく湧いてくる唾で急激に乾いていく喉を潤していた。髪をかきあげる仕草をした後、有無は
「虚無はセックスしたいの?」
と訊いた。
僕は「オレはセックスしたいよ」と答えた。
僕は煮え切らない情欲を抱えて悶々としたままの紳士に分かれを告げた。僕は快楽を貪る者だが、決してそれのみには存在しない。彼女に抱いた幻想や彼女に抱いたいかがわしい妄想、己に都合の良い空想、そういったものを1箇所にまとめて全部破棄した。それから僕は有無と交わった。
鋭く切り立った岩影で、外界から情報がシャット・アウトされた知られぬ砂の上で、落ちかけた太陽に焼かれ背中を水飛沫に濡らし僕は一際大きな声を出して果てた。
僕も有無も裸だった。彼女のお腹の上にはまだ生々しく行為の証が記されたままである。濡れた有無の服は薄いタンクトップですらまだ乾かず先ほどと全く変わらない。時間の経過も感じられない。脱ぎ散らかされた衣類の位置もそのままだ。
「気持ち良かった?」
と一番最後に有無は乾いた服をそそくさと着ながら訊いた。
自転車で海岸線を走っていると、東の方角へ飛行機が飛んでいった。僕が数えただけでももうさっきから一体何台の飛行機が飛び立っただろうか。気体がもの凄い速さで小さくなっていくのを見届けてから、再び自転車に跨りエデンに似た外界から隔絶された場所へ向かう。遠目に有無の姿を発見して片手でハンドルを握りながら大きく手を振った。彼女も体全体を使って信号を僕に返す。
「あ、また飛行機」
有無は上空を見上げて言う。
「オレも見たよ。来るときだけですごい数の飛行機見たなぁ」
「あたしも。何かあるのかなぁ。演習とか?」
僕は「さぁ、どうだろうね」と言い終わらないうちに、すぐ隣に座る有無の乳房を背面越しに触ろうとした。彼女は僕の手をまるで蝿や蚊をはたくような感じで叩いた。僕が彼女に会うのが待ち遠しかったのはいわずもがななのだけど。有無は
「あの時だけだよ。そんなねぇ、都合良くホイホイやらせるわけないでしょうが」
と手厳しく言った。僕はしつこく懇願したが、彼女が要求を飲むことは無かった。岩場に立てかけた銛が太陽の光りを反射して光線を生み出す。僕や有無に浴びせ掛けられた兆しの元を探し、空を見上げた。往き付く先は夏を完全に体現しその大きな両手で包み込むような入道雲。空を支える巨人はやはりその笑みを絶やさずやがて秋が来るまで微笑み続けるのだろう。
「まったく、言わなくちゃ分からないの?」
有無は胸の高さの水面に左手を入れて、水の中で僕の手を握り引き寄せた。帆を張った舟のように水面に浮かんだ僕の体もその小さな力で彼女の体にぶつかる形で引き寄せられる。お互いに向き合い体の前面を押しつけるように抱き合った。彼女は僕の股間を水中で触る。空は高く広大で、僕たちは身を寄せ合い抗わずそこに含まれた。東の空からまた飛行機が飛んで来て、僕たちの上空を過ぎ去るのを見ていた。
僕たちは飛行機の来た方角の空を見る。空では入道雲とは違う、けれど、ひときわ大きな球体のような雲が風船が膨らむ様を連想させた。心なしか荘厳で見ているものを魅了する何処かで見たことのある形の雲だった。ずっと、ずっと遠くまで、僕は僕の父も祖父もが愛したこの海の果てまで思いを飛ばす。
「わぁ、見て。綺麗」
と有無は水中から出した手をかざし、遥か遠くの海で立ち昇る雲を指差した。
http://anond.hatelabo.jp/20070708195432
いつかは返済しなければならない借金を増やし続けるのが問題ないと言われると「借金なんか返さなくても平気」って聞こえるんだよな(増え続ければいづれ返済不能になるのは目に見えてるでしょうに)。
だから全部返済する必要ないんだって。社会全体では常にプラスマイナス0。買う額と売る額、貸す額と借りる額は常につりあう。片方だけ増えることはない。社会全体で借金を減らし続けるって事は資産も減らし続けるって事。国債残高なんか管理通貨制になったここ数十年増加傾向。ほかの先進国だって残高は増え続けてる。ずっと借り換えが続くだけ。預金をなくす気がないなら銀行が誰かに貸し続ける状態を続けないとだめでしょ。預金というのは銀行にカネかしてるんだよ。
だから増える事自体は問題ないんだって。そもそも紙幣だって中央銀行の債務なんだし。
預金は銀行にとって負の債務だから禁止すべきと思う?
やっぱりどうしてもこういう「国債は増えても問題ない」と言う言説は「借金なんか返さなくても平気」って言っているようにしか思えない。借金踏み倒す気なのかな?
ずっと借り換えが続くだけで踏倒す必要ないんだよ。銀行の預金だってずっと貸しっぱなしだけど問題ないでしょ。
http://anond.hatelabo.jp/20070708200513
それが永久機関だっていってるのさ。
これが何がいいたいのかわからない。別に借金したからといって物理法則が乱れるわけでもないし永久に続くのが悪いことってわけでもないはず。
国はお金が足りなくなると債権を発行する。債権は何度でも発行ができる。
国は恒久的に債権を発行するだけで財政をまかなえるか?
やろうと思えばできるけど、後はインフレ率の問題。無制限に発行しないのは高インフレにしないため。今の日本はデフレだからもうちょっと増やすぐらいでちょうどいい。
借入を資産として捕らえるのもいいけど……、
ただ借入を資産として捕らえるのなら、その借入をするのに相対するものはなんなんだい?
お金ではないんだろう?
国債というのは政府にとって債務、国債保有者にとっては資産、預金というのは銀行にとっては債務、預金者にとっては資産。
貨幣制度は日本も欧米もそれほど差はないと思うけど。変動相場の管理通貨制でしょ。
多分ここが君の反論ポイントなのかもしれないね。
でも債権で増えた資産価値なんて実質を反映していないよ。
貨幣の価値を希釈しないのがいいこととはいえない。ほかの国みたいに緩やかに希釈し続ければいいだけ。インフレ=悪という発想を続けてる限りずっと不況で苦しむことになる。実質が伴わないのに無理やり貨幣価値上げてどうするのよ。
だからといって濃度を濃くすれば、実質負担が増えて借金してる企業とかがばたばたつぶれるし、円高で輸出もだめになる。それに売れなくなったら、失業倒産ラッシュでしょ。
同じものを見ているはずなのにここまで認識が違うのはどういうわけなのだろう(´・ω・`)にょろーん。
誰かがカネ持ってるから借りれると思ってるんだろうけど、そうじゃないんだって。
誰かが借りるからカネが発生するんだよ。
それが永久機関だっていってるのさ。
卵が先か鶏が先かなんてどうでもいいんだよ。
鶏が卵をうむには外部からエネルギーが必要なんだぜ?
タコは腹が減ると自分の足を食べる。タコの足は再生する。
タコは永久に自分の足を食べるだけで生きていけるか?
国はお金が足りなくなると債権を発行する。債権は何度でも発行ができる。
国は恒久的に債権を発行するだけで財政をまかなえるか?
借入を資産として捕らえるのもいいけど……、
ただ借入を資産として捕らえるのなら、その借入をするのに相対するものはなんなんだい?
お金ではないんだろう?
信用?
その信用とやらも無限なの?
信用っていうのは借入を返済することによって積みあげるんだぜ?
経済圏が閉じて無駄のない系ならこれで問題ないのかもしれない。
だけれど、国際間で金融経済っていうものはリンクしてるしヘッジしている。
他国が日本や米国のような債権依存の政策をとっていない現状において、日本の債権依存が過度に進むと、そこで増えている資産というのは見かけだけということになるよね。
せっかく民間レベルで他の国と同じやりかたで稼いでいても、違うルールでその資産を増やしたら、元々の価値が希釈されるよね。
多分ここが君の反論ポイントなのかもしれないね。
でも債権で増えた資産価値なんて実質を反映していないよ。
自分が自分に貸した金の金利で食っていく。
火は燃えるものがなくなれば止まる。
国債だって同様買い受ける人がいなくなれば止まる。
誰かがカネ持ってるから借りれると思ってるんだろうけど、そうじゃないんだって。
誰かが借りるからカネが発生するんだよ。
ビッグバンのときから貨幣というのが今と同じ額存在してたわけないのはわかるよね?
企業なり個人がいくら稼いだって所有者がころころ変わるだけであって社会全体のカネの量はかわらない。銀行が貸し出ししたり国債買うことで預金は増え続けてる。
一部の外人は買ってるでしょ。さらに買ったからといってとめる必要もないと思う。
国債の金利支払いのために国債の発行を余儀なくされているような国は、
国債の発行額数を増やしつづけなければいけないことはわかるよね?
金利返済に新規発行を充てている現状を考えてごらんよ。
10年後に国債発行残高は何倍に増えるの?
国債残高を増やし続けること自体は悪いことでもなんでもないと思うが。国以外に何百兆も借りるところないんだし、返せば返すほど預金が減っていく。
その額は国民の試算で買受可能な額かい?
買い付けられるようにするにはどうしなければいけないかわかるかい?
国民の資産があるから国債を売れるわけじゃなくて国債発行するから国民の資産が増えるんだよ。信用創造って言うやつ。
国債を買っている間はその金は自由にならないというのもわかる?
それは違うだろ。銀行も郵貯も国債買い捲りだけど、預貯金が使えなくなったりしてないだろ?
預金決済で売買しても銀行全体の預金額は変わらないから銀行全体で見ても国債売る必要はないんだよ。
むしろバブルつぶしで金利上げすぎたから鈍化してたんだと思うが。実質金利はずっと高止まりしてたわけで預金の実質利息収入は戦後最高水準だったはず。
「今の人間がどれだけ働いたか怠けたかは将来の人間に影響がある。」
ってことがいいたかったんだけど。
これと
「今の人間がいくら働いたって怠けたって過去の人間には何の影響もない。」
これがつながらないのは説明しなくても平気だよね??
将来の人がいくら働いても今の人が楽にならないってことは今の人が将来の人に負担を押し付けるのは無理ってことにならないかといいたかったんだけど。
本来であれば10人の工人さんが10年かけておこなう仕事だった。
これを100人の人数で一年で終わらせるために債権を発行した。
誰の仕事が奪われたかわかる?
一年で終わらせたがために新たに発生した費用がなんだかわかる?
僻地の道路作りのために90人分労働力奪ったといいたいんだろうけど、奪わなかったらその労働力を使えたのは今の人であって将来の人ではないというのはわかるよね?これはどう見ても今の人が将来の人からピンはねしてるとは解釈できないと思うけど。
それとも道路作りの仕事がなくなったからけしからんといいたいのか?道路を早く作れば早く使えるし、将来ほかの仕事をすればいいだけだろうに。そんな事いってたら社会インフラ整備なんてずっとやらなくていいってことになるぞ。
不況で労働力があまってるときにまとめて工事するほうが同考えても効率的だろ。好景気で人手不足のときに公共事業で労働力奪うような真似したらだめなんだし。
自分が自分に貸した金の金利で食っていく。
火は燃えるものがなくなれば止まる。
国債だって同様買い受ける人がいなくなれば止まる。
国債の金利支払いのために国債の発行を余儀なくされているような国は、
国債の発行額数を増やしつづけなければいけないことはわかるよね?
金利返済に新規発行を充てている現状を考えてごらんよ。
10年後に国債発行残高は何倍に増えるの?
その額は国民の試算で買受可能な額かい?
買い付けられるようにするにはどうしなければいけないかわかるかい?
はした金で買い付けられるようになっているから海外からまるっと全部買い取られるよ?
国債を買っている間はその金は自由にならないというのもわかる?
金利を抑えざるを得なかった日本の経済成長はこの15年でどれだけ鈍化したかわるかい?
どうやって将来の仕事奪ってると思ってるの?
なんか、増田で定期的に言い争ってる気がするけど、
ほんと君とは根本的に考え方がずれてるなーと思うよ。
「今の人間がどれだけ働いたか怠けたかは将来の人間に影響がある。」
ってことがいいたかったんだけど。
これと
「今の人間がいくら働いたって怠けたって過去の人間には何の影響もない。」
これがつながらないのは説明しなくても平気だよね??
本来であれば10人の工人さんが10年かけておこなう仕事だった。
これを100人の人数で一年で終わらせるために債権を発行した。
誰の仕事が奪われたかわかる?
一年で終わらせたがために新たに発生した費用がなんだかわかる?