教科書やノートですらなくそうという人がいた時代に、単に分厚いだけの辞書を買う人はほとんどいなかった
多くの人が電子辞書を当然のものと考えていたし、10年前は既に電子辞書すらなくなりつつあった
じゃーなんで買ったの?
自分でもよくわからないが、知り合いのYoutuberが使っているからというしょうもない理由がほとんどだ
で、買ったことでわかる
思っていたほどに辞書には載っている言葉は少なく、そして説明も簡素だ
試しに「無効」を牽いてみたら
むこう【無効】
効力(効果)がないこと(様子)
こんだけ
ネットで索引すらば、意味から用例、類語やスラングまでいっぱい出てくるのにこれだけでは物足りないよね
確かにこんな小さな空間に言葉を押し込めるには厳選に厳選を重ねる必要があるし、あえて省いてもいいものだってあるはずだ
膨大な資料と時間をかけて何世代にもわたって編纂されてのが今の辞書の形なんだろう
余計な要素がないともいえる、美しい形だ
とはいってもネットが普及した世の中でそんな苦労が伝わるはずもない
結局、辞書を買って一番良かったのは「辞書が廃れた理由」を目の前にできたことなんだよね
ネットの方が楽に早く大量に情報を仕入れられるのに、重たくかさばって多くを語らない紙の辞書は確かにオワコンだな
でも買って後悔はしていない
辞書は何回も手に取ることを考えてやたらと紙質が良い
もうこれだけで素晴らしいと思う
目で追ってるんじゃなくて手が読んでいる感覚だ
あと、本というのは読んで自分のものにして初めて血肉になるものだ
たとえ簡素な説明でもほとんどの単語は自分が知らないか、使ったことのない単語だらけだ