アイドルマスターシャイニーカラーズの、前回のイベント「ロング・ログ・エンドロール」のシナリオを読んで、非常に残念な気持ちになったためここに書き連ねる。
本シナリオの前半は、普段の主な活動の枠であるユニットの垣根を越えて、普段中々観ることの出来ない組み合わせのアイドル達の交流が描かれ、非常に満足のいく内容だった。
しかし終盤に差し掛かって、突然「変わるもの」と「変わらないもの」のどちらを選ぶべきかという主題が持ち出され、アイドル全員が葛藤らしい葛藤を抱く様子もなく一様に「変わるもの」を選んだことを示し、それによって超常の危機を免れるという内容になる。
この内容を、私は運営からの「コンテンツが変わっていくことを受け入れろ」という強いメッセージの発信であると感じた。
伝えられたメッセージの内容をどう思うかではなく、このような運営側の意思の伝達に、アイドル及びイベントシナリオを利用されたことを誠に遺憾に思う。
またユーザーの、シナリオその他の場においてキャラクターが行った言動を受け入れるしかない、心理的、実質的立場を利用され、特定の思想を肯定せざるを得なくされたとも感じた。
このようにシナリオ及びキャラクターの言動を思想の発信に利用することは、シナリオ及びキャラクター設定の濫用だ。
4月に実装された『Your/My love letter』などでも観られたが、近頃のシナリオでは、ゲーム内においてプレイヤーの視点を担っていると思われていた「プロデューサー」が、シナリオ上必要と思われる範囲を超えて、特定の意見思想を発する機会が増えてきている。
アイドルマスターシャイニーカラーズのシナリオは、全て、アイドルマスターシャイニーカラーズの”アイドル達”を描くためにあって欲しい。
ゲームに関するアンケートを実施される際、必ず「人に薦めたいと思うか」という項目を含んでいふ。
私もこれまで何度か知人に本作シナリオを薦めてきたが、このような"シナリオの濫用"が繰り返されるのならば、これまでの本作シナリオに対する評価を完全に撤回し、まして人に薦めるようなこ
とはもうできない。