私は結構我が強いので、自他共に認めるくらいの自己中心的人間だった。どれだけ時間を使おうと、おかしいと思ったら自分が納得するまで騒ぐし、そのためなら強硬な手段も取る。まあ自己中の誹りは免れんだろう。
で、授業で5人1班で2ヶ月位活動するグループワークみたいなのをやることになった。班のうち一人がほぼ初会話なのに「お前自己中出すなよグループワークなんだから」と、いきなりのお前呼びから謎の釘刺しまでして、警戒心丸出しでやってきた。めっちゃ嫌われてるなーって思いつつ、まあ慣れてるので軽く無視した。
このグループワークは課題として重たくて、詰めるときには土日にでも集まって詰めないとアカンくらいだった。うちの班もそうすることになったんだが、この釘刺しした奴が私を除く3人と勝手に日程を決めて、「この日集合な、もう4人この日って言ってるんだから動かせない、来れないって言ったらお前相当自己中だからな」などとほざきよった。その日、たまたま親族の結婚式があって絶対に無理な日だったので、「その日は無理」と即答すると理由を聞く前に「俺だって部活休むんだぞ、糞自己中がワガママ言ってんじゃねえよ」みたいなことを。
「勝手に一人省いて日程決めて、一人の予定も全く気にせずその日に合わせなかったらワガママ自己中、俺だって部活休むんだからその一人の日程なんて知らんって言ってる?私が自己中の誹りをうけるのはしょうがないが、君ほど理不尽で極端な自己中心主義ではない」みたいなことを言ったはず。面食らってた顔してたこと以外、そのあとのことをほぼ覚えてない。結婚式は出た。グループワークもそつなくこなしたはず。でも覚えてるのはこのエピソードだけ。
自己中心的なやつほど自己中心的な他人がジャマに見えるのは私も思ってるところなので、言い方は悪いけど、丸め込むか激突を起こす前に根回しする、なんてのは我を通したいなら当然やること。本来必要ない自分の都合に合わせてもらうんだから最低でも交渉の座にはつかないと理不尽な人間になる。今回は「自分を自己中心的だと自覚してないので、自己中心的な他人(私)がジャマで嫌いで悪だから先手打って排除しようとした」ってパターンで、理不尽すらも正義と思ってたんだろうね、交渉の座にもつかないことが正しいと。俺の都合に合わせないお前は自己中心的だ、みたいな、極端な自己中心主義になってた。
こいつの近況を先日聞いたんだが、職を転々としてると聞いた。デカい外資、ベンチャー、弁当屋など、結構意味不明な経歴になってるらしい。めちゃくちゃ頭が良い奴だったので、どこ行ってもやっていけるだろうが、彼が満足する職場はあるのだろうか。野垂れ死ぬようなことはないだろうが、救いはあるのだろうか。本人が満足していることを祈るばかりである。