かざぐるまのように棒の先端に回転するものがついています。但し風の抵抗を受けないように羽ではなく円盤がついているとしましょう。
円盤を勢いよく回します。円盤は摩擦がなければそのまま回り続けます。そして今度はそのまま棒を動かしましょう。円盤の回転面に対して上下でも、左右でも構いません。この棒の動きは円盤の回転に影響を与えないことを理解してください。
クランク軸の一方の端 (A) に円盤がついているとします。前と同じように円盤をまわしましょう。そして今度はクランク軸自身をクランク軸の他方 (B) を中心に回しましょう。円盤はクランク軸 (B) を中心に公転しますが、やはり円盤自身の回転は影響されません。
さて、円盤は回転している。クランク軸も回転している。その時、円盤の回転速度を少しゆっくりにしてみましょう。クランク軸が一回転する間に円盤も一回転する速さにしましょう。そしてクランク軸の回転を急激に止めるとしましょう。円盤は・・・元の回転数で回転を続けるはずですよね。これが慣性です。
また、逆に円盤もクランク軸も静止しています。そしてクランク軸をまわし始めると・・・円盤は回転しないで止まったままクランク軸の周りに公転します。これも円盤の慣性によるものです。
もうお分かりになったかと思いますが、円盤はナット、クランク軸はタイヤ (ホイール) です。タイヤが一定速度で回転しているときにブレーキをかけるとナットは回転を続けようとします。これがナットを締めたり緩めたりする力になります。反対に車が発進するときにはタイヤは回転をし始めますが、ナットは静止しようとしていますので、ブレーキ時とは逆方向に回転力がかかります。加速、減速するときだけナットに回転力がかかります。一定速度で走っているときにはナットに回転力は発生しません。
トラックが静止から60km/hまで30秒で加速するときと、60km/hから3秒で止まるときとではナットにかかる回転力はそれぞれ逆方向に働きますがその値は10倍違います。ブレーキ時のほうが大きくなります。だから左側は左ネジがいい・・・と、ここまではいいのですが、問題はその値です。
いくらなのか簡単に計算できます。大きく見積もってもわずか数gcmです。子供がナットに指2本をかけてまわす程度です。ナットの締付トルクの100万分の1です。
私はこの値を言わないで左側に逆ネジを使用しないのが問題だという記者を信用できません。ニュース、ネットでタイヤの回転とねじの回転を図示して説明しているのを見かけますがあれで説明できていると考えること自体が問題だと思います。もちろんJISとISOの違いは右ネジ左ネジの違いだけではないのでISOに問題がないとは言いませんが、規格の適用に携わった人たちはこの程度のことは十分承知していると思います。
振動によるゆるみはネジを使う以上避けられません。しかし、右ネジ、左ネジでその挙動が異なるとは考えにくいと思います。先の慣性によるトルクとの合わせ技で右ネジが問題という考え方もできますが、それは実験で確かめるほかないでしょう。
トラックと乗用車との違いで考えなければならないのはナットの大きさ (慣性) とタイヤ径と運動性能です。慣性はトラック用のナットのほうが大きいので発生トルクは大きくなる。タイヤ径は乗用車のほうが小さく回転数が高いので発生トルクは大きくなる。運動性能は乗用車のほうが優れている=急発進、急ブレーキが利くので発生トルクは大きくなる。
ということで必ずしもトラックのほうがナットの発生トルクが大きくなるわけではありません。条件次第では乗用車のほうが大きくなる場合があります。
やっとまともな記事を見つけた。探せばあるもんだね。 但し、ネジが回転軸上にないと力がかからないっていうのは間違いだよ。 https://anond.hatelabo.jp/20220131131921
失礼しました。ここへの言及のつもりで書いたのですが独立した記事になってしまいわかりにくかったですね。 https://anond.hatelabo.jp/20220131131921 おっしゃる通りトラックの重量などが横方...
ハブとホイルの回転方向にかかる「ねじり」の力は?これは左右均一じゃない
回転方向にかかる「ねじり」の力というのがよくわかりませんが、左右というのはトラックの右側左側を言っているものと推察します。私が言っているのは右側にしろ左側にしろ、ナッ...
それなら、発進・増速時の加速度と、減速・停止時の加速度を比較すべきだろ 積載重量の大きなトラックは急発進しないから、減速・停止時の加速度の方が大きいので右ねじの方が不利...
はい、その通りです。その右ネジの不利になる量=緩める力が3.51gcmです。 https://anond.hatelabo.jp/20220131131921 https://anond.hatelabo.jp/20220205184031
だからなんでナットだけの質量しか計算に入れてないんだよ そこに、トラックの重量×加速度を加えろよ
ブレーキをかけたとき、質量×加速度の力が確かに発生します。今その力をFbとしましょう。 タイヤ、車軸、ブレーキドラム(ブレーキシューは軸対象についているとしましょう)が一体...