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私には発達障害の傾向があると思う。YouTubeとかでADHDかアスペルガーの行動や特徴の動画を見ると自分を見ているようだ。
そんな私は高校で吹奏楽に入ってしまった。元々音楽ができる人に憧れがあって、自分も何か弾けるようになりたいとずっと思っていた。それに、入学して初めて話した、吹奏楽ガチ勢の中学から来た友達が吹奏楽をすごく勧めてきたからでもある。
浅はかな私は、楽器は練習すれば誰でも吹けるようになるものだと思っていた。それにパートの人とさえ仲が良ければなんとかなると思って、その最初に話した友達と二人きりのパートに入ってしまったのである。
同じパートの友達をAと呼ぶ。私はコミュ障だし、話しかけられても自分の話しかできない。Aもあまり積極的に人に話しかけに行くような人間ではなかった。最初の一年は用がある時以外は本当にAとパートの先輩以外の人と話さなかった。部内の恋愛事情も人間関係も何もかも知らなかった。しかも楽器もまともに吹けなかった。初心者で入った人の中ではダントツに下手だった。少なくとも他の人にはコミュ力や愛嬌があった。そんな状況でも欠かさず部活に行ってはいた。いいのか迷惑になっているのかわからない。
二年の時は後輩が神のようにいい人だったのが救いだった。でも、本当に迷惑な人間だったと思う。人間的にも技術的にも。
こうして書いていると辞めない方が不思議に思えてくる。でも当時の私は今ある生活を変える方が面倒だった。面倒というより怖かったのかも知れない。そうして定演まで部活をずるずると続けてしまった。
しかし、定演はコロナによる休校で無くなってしまった。正直ホッとした。クソみたいな自分の演奏に舞台上で披露して、誰も何も言わないけど自分だけが自分を責め続けることが避けられてよかったと思った。一方で一生懸命に準備してきた人たちもいるわけで、自分をクソだと思った。
今思い返すと、どうして吹奏楽に入ってしまったんだろうと浅はかな当時の自分に後悔しかない。迷惑しかかけてないし、誰にとってもマイナスな選択だったのではないかと思えてくる。
吹奏楽と自分の楽器自体は好きだ。でも自分には絶対に合わないものだとわかった。二年の部活で得た学びはそれだけだ。Aも私じゃない人が同じパートだったらもっと吹奏楽を楽しめたのではないかと思えてくる。本当に申し訳ないと思う。