実家の猫は15年前に当時高校生だった妹が拾ってきた捨て猫だ。
下校中に拾ってきた妹に両親が折れて、屋内のみの飼育で今に至っている。
だが、猫が来たその日から皮膚炎とアレルギーに悩まされる辛い日々が始まってしまった。
洋間、リビング、和室、全ての部屋を己の領土と捉えた猫は家中を闊歩する。
そうしてあちこちに体毛を散布するのだ。
それが僕の息を詰まらせ、肌を腫れさせ、目に異物感を与える。
衣服も靴下も寝具も毛にまみれ、見た目は奇麗でも茶色の毛が肌に痛く刺さる。
帰宅すれば猫は『外』の匂いを求めて自分の靴や鞄に纏わりつく。
特に靴下と中敷きの体毛に起因する足裏の痒みには本当に悩まされた。
真冬の暖房の風に乗って、食事にすら猫の毛が混じっていたことなど1度や2度ではない。
家の中では常に息苦しさを感じ、歩くたびに足の裏には纏わりつく茶色の毛。
遊べと纏わりつかれれば手足はチクチクと痒みが出て、目には異物感。
猫が来るまでは春先と秋口の「その時期だけ」の苦しみだった花粉症。
だが猫が来たことで家にいる限り365日苦しい時間が続いてしまうことになった。
今では家を出ているが、実家を出るまでの間は地獄とは言わずとも常にデバフ状態。
仕事で実家を出るまでの間の約7年間は本当につらい日々だった。
でも、洗濯機は使えないし脱いだ服はその場でビニールに密封しなければいけない。
猫が触るから。
でも、苦しめることもある。
飼うと決めた当事者ならば受け入れらるのかもしれないが、僕はそうではない。
捨て猫の飼育を家族が決めたことで、自分は犠牲を支払されたと思っている。
今でも実家の暴君は元気で、帰省はあまり「楽しい」ものではない。
10年とは言わないが、あと5年近くは生きているのだろう。
どうしたものやら....
……猫煩悩様のお通りだっ ……道を開けろっ
そうして「愛情」を盾に周囲を巻き込んで実害を被る人間を無視するのが問題だと言ってんだよ。
……まぁあれですよね ……猫に構ってる時の人間の人間に対する冷たさは半端ないですよね
でもキモくて金のないおっさんには温かくするんですよねわかります
そんな無関係な事を持ち出してもなんの意味もないだろ。 こちとら長年の我慢を強いられたので綺麗事の羅列や黄金律なんかなんの慰めにすらならんわ。