2019-07-27

吉本問題で急に思い出したこと

数年前、なろうで書いていた異世界転生もの出版されることになった。

連絡をくれた出版社はその時まで聞いたことがない会社で、詐欺ではないかと思ったもの

同様になろう小説を何冊か出版していて、その中にはそれなりに売れて有名なものもあったのですぐにそういう心配は消えた。

担当してくれた編集者A氏はその会社以前に日本国民なら誰でも知っている大手出版社にいた方で、

メールの内容が本当にわかやす質問にもこれでもかと回答をしてくれる、やり手の方だった。

しろ仕事が早いのである。連絡が来るたびに「え?もうそんな」と驚かされるほどに物事トントン拍子に進む。

挿絵担当してくれた方も私はそれまで聞いたことがなかったし、そもそも編集者さんから誰がいいかと聞かれもしなかったが

サンプルを見せていただいた限り、ケチのつけようもなく、何より素人目に見て安定した絵であったのでそのままお願いした。

さて、近日の吉本騒動でで思い出したのはここからの話である

ゲラ刷りまで終わり、発売日がいついつだと連絡を受けた時点で尚契約書の話が出てこないのである

私は不安になった。詐欺とまではいかないだろうが、出版した結果私は何らかの負債を背負うことになるのではないか

もしかして出版してやるからその費用を持て」などという話が飛び出してやこないか?ということが急に不安になったのである

A氏に質問したところいつものように迅速に返事が返ってきた。

結論から言って私がお金出版社に支払うということもなかったのだが、発売日を迎え書店にいざ自分の本が並んだその日においても

一体何部刷られたのか、私に印税としていくら入るのかわからない有様であった。

発売日の数日後、週末になって初めて私はA氏と初めて対面した。駅前ファミレスで渡されたのが出版契約書で、

発売されてから契約するのですか?と驚く私に対してA氏は「どこもそんなものなのです」と自信満々に答えた。

A氏のいう「どこも」には前職の大手出版社も含まれるという。その時になって初めて部数と印税の%を知った。

私の偏見であるが、出版社は吉本のようなお笑い世界よりはだいぶお堅い業界に属しているものだと思っていた。

契約書があるだけマシではあるだろうが、後から契約書が出てきたりするあたり、日本の持つなあなあ感とでもいうような

契約よりも情によるビジネスがまだ残っているのかもしれぬ。

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