しかないよねぇ。
犯人は郵便局と役所でパート勤めしていて強盗で服役してからも生活保護と訪問看護まで受けていて、現在の制度で行政(他人)ができる生計や医療の支援は十分に与えられていた。
それでも統合失調症の治療を勝手に止めて妄想を悪化させてああいう凶行に至ってしまった。
こういう厄介な病人に寄り添ってなだめすかして励まして治療を続けさせるような水準のケアは、他人の精神科医や看護師やケアワーカーに求めるのは無理で、家族が引き受けるしかない。
家族のケアが無ければ、いくら行政が支援しても一部はああなってしまう。
いや、わかるよ。ああいう男が家族にいて、日々暴力や脅迫を受けて、ご近所トラブルを起こす度に頭を下げて回って、薬をちゃんと飲ませて悪さをしないように親族が交代で寝起きして監視して……それって地獄だよね。
結婚以外に生きる道が無かった時代の女性の中にはああいう男のケアに宛がわれた女性も少なからずいたことだろう。
親は成人した我が子が困窮して狂人になろうが犯罪を犯そうが世間から後ろ指を指されることも無いので放っておけるし、女性が不本意な相手との結婚を強いられることも無くなった。たくさんの人たちが地獄から解放された。
その代わり、何十人もの世界中で愛された作家や職人が理不尽に焼き殺される地獄が出現した。
じゃあ、今更ああいう男は親か嫁がケアして世間に迷惑を掛けるな――というのも無理な話で、精神障害が原因の犯罪者を精神病棟に閉じ込めて治療を強制する方向に行くしかないのだろうね。
イタリアはそのような精神病棟を全廃した。 今後は日本もイタリアを見習って、そういう方々も住宅街のグループホームに移り、地域の人と一緒に暮らすことになるんだよ。 人権第一な...